スーパーグリーン・シャトル列車
種別 | 高速貨物列車 |
列車番号 | 2061~2060列車 |
運行事業者 | 日本貨物鉄道(JR貨物) 全国通運連盟 |
走行路線 | 東海道本線 大阪環状線 桜島線 |
運行区間 | 東京貨物ターミナル駅 - 安治川口駅 |
両数 | 20両 |
使用車両 | JR貨物EF210形電気機関車 |
運行開始年 | 2006年(平成18年)3月20日 |
スーパーグリーン・シャトル列車( - れっしゃ)とは、日本貨物鉄道(JR貨物)が東京貨物ターミナル駅 - 安治川口駅間を、東海道貨物線・東海道本線・大阪環状線・桜島線経由で設定している、コンテナ貨物列車の愛称。みどり号とも呼ばれる。公益社団法人全国通運連盟との共同推進事業。
- 「(タ)」は「貨物ターミナル」の略称である。
概要[編集]
二酸化炭素排出削減の機運が高まることによるモーダルシフトの取り組みの一環として、2006年(平成18年)3月20日より東京貨物ターミナル駅 - 安治川口駅で運行が開始されている[1][2][3][4][注 1]。運行にあたって、「グリーン物流パートナーシップ会議」のモデル事業として政府から補助金を受け、公益社団法人全国通運連盟と共同で取り組みを実施した[1]。
また、本列車では、スーパーレールカーゴやカンガルーライナーといったブロックトレイン(貸切列車)とは異なり、利用回数の多少にかかわらず不特定多数の事業者が列車を利用できるシステムを導入している[3]。加えて、鉄道利用運送事業者の共同運用により、コンテナ輸送枠とコンテナを一体で利用提供が出来る簡易なシステムを提供している。JR貨物の公式資料では「不特定多数のお客様向けのレディメード商品」と紹介されている[5]。
編成は牽引する機関車を除いてコンテナ車20両で構成され、31フィートコンテナの積載を基本とした列車運用のため、同規格のコンテナが最大で20個積載される。列車種別は高速貨物列車Aで、およそ8時間で東京(東京(タ))と大阪(安治川口)を結ぶ[5]。列車番号は、東京(タ)→安治川口間が2061列車、安治川口→東京(タ)間が2060列車[6]。安治川口 - 吹田(タ)間では梅田貨物線上の大阪駅地下ホーム(うめきた新駅)を経由することに伴う急勾配区間対策のため、後補機としてEF210形300番台を連結する。
歴史[編集]
- 2006年(平成18年)3月20日:ダイヤ改正に伴い、8061~8060列車として東京(タ) - 安治川口間で営業運転を開始[5]。のちに列車番号は1061~1060列車に変更されている。
- 2011年(平成21年)3月12日:ダイヤ改正に伴い、列車番号が5067~5066列車に変更される[7]。
- 2014年(平成24年)3月15日:ダイヤ改正に伴い、列車番号が59~58列車に変更される[7]。
- 2020年(令和2年)3月14日:ダイヤ改正に伴い、列車番号が61~60列車に変更される[7]。
- 2021年(令和3年)3月13日:ダイヤ改正に伴い、列車番号が現行の2061~2060列車に変更される[8]。また、2桁列車番号から4桁列車番号に格下げされたことにより、最高速度が110km/hから100km/hに変更される[9]。
- 2023年(令和5年)2月13日:梅田貨物線地下線切り替えによる勾配対策に伴い、同日に始発する列車は安治川口 - 吹田(タ)で後補機としてEF210形300番台の連結が始まる[10]。特に2060列車については、地下化後の初めてのプッシュプル運用となった[11]。
使用車両[編集]
現在の使用車両[編集]
- JR貨物EF210形電気機関車(JR貨物岡山機関区所属機・JR貨物吹田機関区所属機)
- 列車設定時より継続してEF210形が用いられ続けている。2023年2月からは梅田貨物線区間の後補機として吹田機関区所属のEF210形300番台の運用も始まった。
過去の使用車両[編集]
- JR貨物EF200形電気機関車(JR貨物吹田機関区所属機)
- 国鉄EF66形電気機関車(JR貨物吹田機関区所属機)
- 代走などで度々このスーパーグリーン・シャトル列車も牽引していた[12]。
脚注[編集]
出典[編集]
- ↑ a b “スーパーグリーン・シャトル列車の運行実績について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 日本貨物鉄道株式会社, (2006年7月12日), オリジナルの2024年1月21日時点によるアーカイブ。 2024年1月21日閲覧。
- ↑ “【環境】JR貨物、モーダルシフトへ輸送力強化”. GOTSUニュース (2006年1月11日). 2024年1月21日確認。
- ↑ a b “環境にやさしい”鉄道へのモーダルシフト””. 全国通運株式会社. 2024年1月21日確認。
- ↑ “スーパーグリーン・シャトル列車”. 日本通運. 2024年1月21日確認。
- ↑ a b c “グリーン物流パートナーシップ推進モデル事業 スーパーグリーン・シャトル列車”. 日本貨物鉄道株式会社・日本通運・全国通運・全国通運連盟. 2024年1月21日確認。
- ↑ “岡山機関区EF210運用状況”. 貨物ちゃんねる. 2024年1月21日確認。
- ↑ a b c フミちゃんの貨物列車ビデオ / Fumi's freight train video (2021年1月2日). “【貨物列車】大迫力の貨物列車!元祖専用列車はこの列車だ!スーパーグリーンシャトルライナー走行動画集”. YouTube. 2024年1月21日確認。
- ↑ 昭和の鉄道写真&平成からの再出撃 (2021年3月21日). “JR貨物【スーパーグリーンシャトルライナーは?】~2068レ~”. アメーバブログ. 2024年1月21日確認。
- ↑ 川崎鶴見鉄道録 (2021年3月13日). “2021年ダイヤ改正 川崎界隈の貨物列車運用はこう変わる!①”. はてなブログ. 2024年1月21日確認。
- ↑ Shonan-color train blog (2023年2月13日). “【JR貨物】関西地区で補機付きのプッシュプル列車の運行が開始”. ライブドアブログ. 2024年1月21日確認。
- ↑ 大阪環状線ライブカメラ (2023年2月13日). “梅田貨物線 初PP(プッシュプル) 2060レ”. YouTube. 2024年1月21日確認。
- ↑ 鉄風味な写真日記 (2010年6月16日). “初めて見たスーパーグリーンシャトルのEF200代走ですが…(苦笑) EF200-16”. gooブログ. 2024年1月21日確認。
注釈[編集]
関連項目[編集]