スバル・エクシーガ
エクシーガ(EXIGA)とは、SUBARUが生産していた乗用車である。スバルの生産する自動車で7人乗りが設定されていた国内唯一のモデルであり、ミニバンであった。
概要[編集]
スバルはセダン・ステーションワゴンのレガシィとインプレッサ、クロスオーバーSUVであるフォレスターがラインナップされていた。しかし、いずれも最大乗車定員は5人程度であり、ミニバンブームの当時としてはファミリーカーとしての商品力が弱い製品であった。そのため、ミニバンのように多人数で乗れる車が必要とされていた経緯がある。
エクシーガは大人7人が乗れるスペースを確保しつつ、それでいて走行性能を犠牲にしないようにしている。水平対向エンジンと同時期のスバル車に採用されていたSIシャーシを使用しており、走行性能と乗車定員、そして部品の共用化に伴う品質を損なわないコストダウンなど、優れた点が良く見られる車でもある。
2015年にはクロスオーバーSUVに転身。車名を「エクシーガ クロスオーバー7」とし、リフトアップなどがなされている。なお、日本国内専売にしたのに全幅を1,800mmに拡大している。何故。2017年にはフォレスターと同様の特別仕様車である「X-BREAK」が登場している。なお、2017年末を以て生産を終えている。以降、日本国内でスバルが販売している車種で7人乗りの乗用車は製造・販売されていない。なお、日本以外ではスバル・アセントが最大8人乗り可能な中型クロスオーバーSUVとして販売されている。
走行性能[編集]
NAエンジンにはインプレッサなどに搭載されていたDOHCのAVCS機構付き水平対向エンジンであるEJ204が採用されており、[注 1]NAエンジンでは前輪駆動モデルを選ぶこともできた[注 2]。このモデルは特に安価であり、200万円を切る値段で提供されていた。2Lクラスの7人乗りでこの値段は安く、購入層の拡大が狙いだったとされる。また、ファミリーユースを前提としており、当時のスバル車としては珍しくマニュアルトランスミッションを設定していない。しかし、四輪駆動とターボという選択肢は残されており、2LターボモデルはAWDのみの設定となっている。足回りもダブルウィッシュボーンを採用して操縦安定性と静粛性を両立するなど、走りにこだわったミニバンとして少なくない需要を満たしていた。
内装[編集]
シアターシートレイアウトという、セカンドシートをフロントシートよりも高く、サードシートをセカンドシートより高くするレイアウトを採用している。ルーフはセカンドシートまで届くような大きな開口部を持つガラスルーフがオプションで設定できた。スポーツグレードでは黒を基調としたインテリアになっている。