ウニタ書舗

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ウニタ書舗(ウニタしょほ)は、東京神田神保町にあった新左翼系の書店。ウニタ書店とも[1]。「ウニタ」はイタリア語で「統一」という意味。

概要[編集]

1950年11月、日本共産党国際派の流れを汲む遠藤忠夫らが、左翼運動の専門書店として神田神保町に設立した[2]60年安保闘争以降、新左翼運動の高揚の中で学生らの支持を得た[3]。60年代後半から70年代にかけて吉祥寺名古屋大阪などにもウニタと称する書店が生まれ、活動家の情報センターの役割を果たした[2]。1975年に爆弾製造法が記された教本『栄養分析表』、共産主義者同盟赤軍派の機関紙『赤軍』11号を販売したとして家宅捜査を受けた[2]。新左翼系の出版物を専門的に扱う書店として広く知られていたが、1970年代以降は経営不振に直面し、1982年9月20日をもって閉店した[1][4]重信房子の著書の発行、黒色戦線社の発行物の発売等も手掛けており、閉店後も出版活動を続けた。

店主の遠藤忠夫は、海外で活動した日本赤軍とのパイプ役としても知られた[3]。編集者・部落解放運動家の小林健治は元店員[5]

脚注[編集]

  1. a b 正 (1982年8月30日). “風車 新左翼の衰微を象徴”. 朝日新聞・東京朝刊: p. 4  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
  2. a b c 高沢皓司「ウニタ書舗」戦後革命運動事典編集委員会編『戦後革命運動事典』新泉社、1985年、30頁
  3. a b 元ウニタ書舗店主、遠藤忠夫さんが逝去”. 模索舎 (2008年11月27日). 2018年5月10日確認。
  4. デジタル版 日本人名大辞典+Plus『遠藤忠夫』 - コトバンク
  5. 小林健治 (2008年11月26日). “ウニタ書舗・遠藤さんのこと”. 社長ブログ 【ゲジゲジ日記】. 2018年5月10日確認。

関連項目[編集]