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2端子パラメーター
2端子パラメーターとは、電気回路を2端子対をもつブラックボックスとして捉え、両方の端子から見た性質だけで記述するパラメーター。
概要[編集]
行列で表記することが多く、〇パラメーターを〇行列と表記することが多い。
端子対の一方を入力とし、他方を出力として、その電圧・電流・電力の関係を記述する。
各パラメーター[編集]
Zパラメーター/行列[編集]
インピーダンス行列とも。直列接続では、接続後のZ行列は元のZ行列の和になる。
電圧と電流の関係を記述する。
逆行列はY行列になる。(Z行列が正則であるとき)
行列の各成分はインピーダンスの次元をもち、単位はオームに相当する。
Yパラメーター/行列[編集]
アドミタンス行列とも。並列接続では、接続後のY行列は元のY行列の和になる。
電圧と電流の関係を記述する。
逆行列はZ行列になる。(Y行列が正則であるとき)
行列の各成分はアドミタンスの次元をもち、単位はジーメンスに相当する。
Hパラメーター/行列[編集]
ハイブリッド行列とも。
電圧と電流の関係を記述する。
逆行列はG行列になる。(H行列が正則であるとき)
行列の各成分の次元にはインピーダンスやアドミタンス、無次元量が混在している。
Gパラメーター/行列[編集]
Hパラメーターの逆行列で定義される。
電圧と電流の関係を記述する。
逆行列はH行列になる。(G行列が正則であるとき)
行列の各成分の次元にはインピーダンスやアドミタンス、無次元量が混在している。
Fパラメーター/行列[編集]
伝送行列、基本行列、ABCDパラメーターとも。 各成分をABCDとする。縦続接続では、接続後のF行列は元のF行列の積になる。(このとき、行列の積は一般には交換できないので注意する必要がある。)
電圧と電流の関係を記述する。このとき、Z,Y,H,G行列とは(主に出力側で)異なる向きに電流を定義するので注意が必要である。
逆行列は入出力を逆にしたF行列になる。(元のF行列が正則であるとき)
行列の各成分の次元にはインピーダンスやアドミタンス、無次元量が混在している。接続後のF行列は元のF行列の積になるので、掛けても各成分の次元はそのままになる。
Sパラメーター/行列[編集]
散乱行列、散乱パラメータとも。n端子対回路網について定義できる。
2端子対回路網では、電力(の平方根)の関係を記述する。
行列の各成分は無次元量で、電力反射係数や電力透過係数に相当する。