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2端子パラメーター

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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2端子パラメーターとは、電気回路を2端子対をもつブラックボックスとして捉え、両方の端子から見た性質だけで記述するパラメーター

概要[編集]

行列で表記することが多く、〇パラメーターを〇行列と表記することが多い。
端子対の一方を入力とし、他方を出力として、その電圧電流電力の関係を記述する。

各パラメーター[編集]

Zパラメーター/行列[編集]

インピーダンス行列とも。直列接続では、接続後のZ行列は元のZ行列の和になる。
電圧と電流の関係を記述する。
逆行列はY行列になる。(Z行列が正則であるとき)
行列の各成分はインピーダンスの次元をもち、単位オームに相当する。

Yパラメーター/行列[編集]

アドミタンス行列とも。並列接続では、接続後のY行列は元のY行列の和になる。
電圧と電流の関係を記述する。
逆行列はZ行列になる。(Y行列が正則であるとき)
行列の各成分はアドミタンスの次元をもち、単位はジーメンスに相当する。

Hパラメーター/行列[編集]

ハイブリッド行列とも。
電圧と電流の関係を記述する。
逆行列はG行列になる。(H行列が正則であるとき)
行列の各成分の次元にはインピーダンスやアドミタンス、無次元量が混在している。

Gパラメーター/行列[編集]

Hパラメーターの逆行列で定義される。
電圧と電流の関係を記述する。
逆行列はH行列になる。(G行列が正則であるとき)
行列の各成分の次元にはインピーダンスやアドミタンス、無次元量が混在している。

Fパラメーター/行列[編集]

伝送行列、基本行列、ABCDパラメーターとも。 各成分をABCDとする。縦続接続では、接続後のF行列は元のF行列の積になる。(このとき、行列の積は一般には交換できないので注意する必要がある。)
電圧と電流の関係を記述する。このとき、Z,Y,H,G行列とは(主に出力側で)異なる向きに電流を定義するので注意が必要である。
逆行列は入出力を逆にしたF行列になる。(元のF行列が正則であるとき)
行列の各成分の次元にはインピーダンスやアドミタンス、無次元量が混在している。接続後のF行列は元のF行列の積になるので、掛けても各成分の次元はそのままになる。

Sパラメーター/行列[編集]

散乱行列、散乱パラメータとも。n端子対回路網について定義できる。
2端子対回路網では、電力(の平方根)の関係を記述する。
行列の各成分は無次元量で、電力反射係数電力透過係数に相当する。