高田武

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高田 武(たかだ たけし、1938年12月 - )は、元中核派活動家。妻の高田 裕子(ゆうこ)も中核派の活動家だった。

略歴[編集]

青森県出身。写真屋、自衛官を経て、1961年に川崎のプレス工業に就職し、左翼演劇集団の川崎協同劇団に入団[1]。1964年に慈恵医科大労組書記となり、1966年に中核派に加盟。1969年の11月決戦で逮捕され、1年余り未決勾留。1973年に慶大出身の奥村裕子と結婚し、裕子は非公然・非合法の地下革命軍の活動に入る。武は1974年に革マル派との東京駅集団戦で逮捕され、1年余り未決勾留を受けた後、非公然活動に入る。1986年3月、武は前年4月の成田空港羽田空港へのロケット弾攻撃に関する容疑で全国指名手配される[2]。同年10月、裕子は岩手爆取事件で逮捕され[3]、約8年の未決勾留を受ける。武は15年間の時効を逃げ切り、2000年に浮上したが、2年後に裕子と共に中核派から追放された。その後は2人でマンションの住み込み管理人などをして暮らす。2012年7月、裕子が病没。2018年に2人の40年にわたる物語を『地下潜行――高田裕子のバラード』にまとめ社会評論社から出版した。中核派で地下活動を担った人物の手記は2008年に出版された高井戸政行『雲と火の柱――地下生活者の手記』以来。なお『地下潜行』で割愛した箇所を私家版の冊子にして発行しており、社会評論社と模索舎で取り扱っている[4]

著書[編集]

  • 『故郷山勝利を偲ぶ 京浜協同劇団騒動記』 レッド・アーカイヴズ刊行会、2018年9月、頒価300円[5]
  • 『おふくろを引き取って ちたさん奮闘記』 レッド・アーカイヴズ刊行会、2018年9月、頒価500円[6]
  • 『これからなのに 裕子、心のじゃわめき』 レッド・アーカイヴズ刊行会、2018年9月、頒価500円[7]
  • 『地下潜行――高田裕子のバラード』 社会評論社(レッド・アーカイヴズ)、2018年10月、税抜2700円

脚注[編集]

  1. 1962年に京浜協同劇団に改称。
  2. 官憲は「新東京国際空港爆発物発射事件」「東京国際空港爆発物発射事件」、中核派は「八五年四・一二成田・羽田ロケット弾戦闘」と称するゲリラ事件。
  3. 圧力釜爆弾製造に関する爆発物取締罰則違反容疑。
  4. 高田武 私家版3冊①「劇団騒動記」 ( その他舞台、演劇 ) - 狂おしく悩ましく - Yahoo!ブログ
  5. 【模索舎store】 ◆故郷山勝利を偲ぶ 京浜協同劇団騒動記
  6. 【模索舎store】 ◆おふくろを引き取って ちたさん奮闘記
  7. 【模索舎store】 ◆これからなのに 裕子、心のじゃわめき

参考文献[編集]

外部リンク[編集]