越後国内輪弓箭老師物語
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越後国内輪弓箭老師物語(えちごのくにうちわゆみやろうしものがたり)とは、戦国時代の史料である。
概要[編集]
著者・成立年代[編集]
著の末尾に正保3年(1646年)11月23日、あるいは延宝8年(1680年)5月11日とあり、どちらかが成立年代化と思われる。著者は沢崎門入とある。
別称は『老師物語聞書付』(ろうしものがたりききがきつき)。
内容[編集]
長尾為景時代の越後国における反乱、その子・上杉謙信の幼少期の越後国の反乱について記録したもので、1つ書き20か条の1巻である。
最初の4か条は永正2年(1505年)の反乱について、為景の越中国出陣の隙を突いて反乱が起こり、為景は佐渡国に逃亡して2年後に鎮圧して越後に帰国するまで[注 1]。
次の11か条は、謙信の幼少期の反乱についてである。為景に抜擢された胎田常陸介という人物が、天文7年(1538年)に為景が戦死した後[注 2]、天文11年(1542年)に反乱を起こして謙信の兄である長尾景康(犬千代丸)と長尾景房(猿千代)を討ち取り、謙信を栃尾に追放した。しかし謙信に盛り返され、天文17年(1548年)に胎田一族は滅ぼされて、越後は統一されたことになっている。
最後の5か条は、武田信玄との戦いや関東出兵についてなど、謙信のその後の動きが簡単に描かれている。