西ヨーロッパ
西ヨーロッパ(にしヨーロッパ、英: Western Europe)は、ヨーロッパの中でも西部の地域を指すが、どこまで含まれるかは定義によって異なる。西欧(せいおう)とも呼ばれる。
範囲[編集]
どこまでを西ヨーロッパとするかは、地理的な概念のほかに第一次世界大戦や冷戦などにおける政治的な経緯で語られることが多い。民主主義や共産主義などの政治的側面、宗教などの文化的側面で範囲はそれぞれ変わる。
地理的にいえば基本的にベルギー王国、フランス共和国、ルクセンブルク大公国、オランダはどの分類においても西ヨーロッパに含まれる。加えて中央ヨーロッパに含まれこともあるドイツ連邦共和国、リヒテンシュタイン公国、スイス連邦、オーストリア共和国とブリテン諸島にあるイギリスやアイルランドは西ヨーロッパとされることが多い。また、南ヨーロッパに分類されることもあるアンドラ公国、イタリア共和国、マルタ共和国、モナコ公国、ポルトガル共和国、サンマリノ共和国、バチカン市国、スペイン王国を西ヨーロッパとすることもある。
国際連合統計局[編集]
国際連合においてはドイツ連邦共和国、フランス共和国、オーストリア共和国、ベルギー王国、リヒテンシュタイン公国、ルクセンブルク大公国、モナコ公国、オランダ、スイス連邦を西ヨーロッパとしている。
国際連合においては通常は西ヨーロッパに含むことが多いイギリスやアイルランドは北ヨーロッパに分類している。中央情報局においてはこの二か国も西ヨーロッパとしている。
東西冷戦[編集]
東西冷戦においては西ヨーロッパをソビエト連邦の勢力下である鉄のカーテンの西側の地域をいうことがあった。そのため、ギリシャ共和国などの地理的には西ヨーロッパといえない国も歴史的な経緯から西ヨーロッパに含んだりもする。
また、北大西洋条約機構加盟国及び非加盟国でも共産主義圏でないアンドラ公国、フィンランド共和国、マルタ共和国、モナコ公国、サンマリノ共和国、バチカン市国、スウェーデン王国、スイスなどを西側として西ヨーロッパと呼んだりもした。
経済[編集]
西ヨーロッパは国内総生産の平均が高い国々が多い。また、欧州連合加盟国が多いことからユーロを導入している国も多い。