移調

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移調(いちょう)とは、音楽用語の一つで、調性音楽において、楽曲全体やメロディーの音程関係はそのままの状態で、声や楽器の固有音域に合うように、メロディー以外の一部の音を発音域内の音にオクターブシフトでオクターブ上下に移動(高い方の音はオクターブ下げ、低い方の音はオクターブ上げる)しながら楽曲の音高を変えること。原調(オリジナルキー)と異なる調に移すこと。キーを変えること。例えば、ハ長調の曲を半音5つ高くして、ヘ長調に移すなどを言う。移調すると、白鍵が異名同音になることがある。「ド」の鍵盤が「シ♯」になったりする。移調は英語ではtransposition(トランスポジション),transpose(トランスポーズ)。ここで、「移調」と「トランスポーズ」の違いについては、「トランスポーズ」とは、声や楽器の音域に関係なく、メロディ以外も含めて、機械的に楽曲の音域・音高・音程関係を維持したまま全体的に半音単位で上下に変え、平行移動に移調することである。トランスポーズすることにより、88鍵のピアノの音域を超える場合もある。電子ピアノ・電子キーボード、カラオケには機械的にトランスポーズする機能がされている。数値は半音単位である。トランスポーズはあらゆる機器やソフトが対応している。電子ピアノ・電子キーボードの場合、設定値は-12~0~+12の25段階で、±1オクターブの範囲で変化する。例えば、トランスポーズの設定値を+2にすると全音上がり、0でリセット・初期設定、-12にすると全体的に1オクターブ下がり、+12にすると全体的に1オクターブ上がる。±12であるオクターブ単位でずらせば、少ない鍵盤でも広い音域での演奏ができる。

トランスポーズを+5に設定した場合、「ド.レ.ミ.ファ.ソ.ラ.シ.ド」(ハ長調の音階)の鍵盤を弾くと、実音は「ファ.ソ.ラ.シb.ド.レ.ミ.ファ」(ヘ長調の音階)が出る。

ある楽曲の途中で調が変わることを転調という。

関連項目[編集]