牽引車
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牽引車 (けんいんしゃ)とは、鉄道車両のうち、自走できない車両を牽引するもので、機関車以外の事業用車である。
歴史[編集]
日本国内では、編成単位として組成された国鉄モハ80系電車、さらに新性能電車が工場で検査を行う場合に1両単位での輸送はできなかった。そこで登場したのが牽引車である。17m級旧型国電のクモヤ22や、国鉄クモヤ90形電車が登場したが、新性能電車として新製された車両もあった。
国鉄分割民営化後、JR東日本E493系電車やJR東日本GV-E197系気動車など、機関車そのものの代替目的で新製された牽引車も存在する。
私鉄では京王デワ600形電車、京王デヤ901・902形電車などが牽引車にあたる。
代用[編集]
営業車による事業用車代用は、JR、民鉄問わずよく行われた。
- 昭和59年2月1日日本国有鉄道ダイヤ改正では東塩線が廃止されて国鉄クモユニ82形電車が営業運転を終えたが、牽引車として使われたことがあった。
- 国鉄クモユニ143形電車の1・3号車も新聞輸送の113系化後はクモヤ90の淘汰のために長野地区にて牽引車として使用されていた。
- 私鉄でも小田急8000形電車のように営業車に牽引車対応改造を施し牽引車代用とする例が多い。
- 近鉄ではモト75など、電動貨車に死重を積んで牽引車代用とする例があるが、同じく電動貨車を保有する京急ではデト17・18形などが牽引車代用となる例は少ない。
一方、その逆を行うことは税金の関係で行われず、JR飯田線で事業用車として用いられた旧型国電を「元祖ゲタ電号」として運行再開するに当たっては旅客用として復籍している。JR身延線においても国鉄クモヤ145形電車600番台が営業運転に供されていたが、国鉄123系電車600番台に改造されておりクモヤ145のまま旅客営業に投入されたわけではない。