海賊

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海賊(かいぞく、英語︰pirate)とは、船舶や沿岸を襲撃することによって、金品を強奪する盗賊を指す。

概要[編集]

島嶼沿岸を根拠地として武装した船舶により海洋を横行し、武力を用いて航行中の船舶や沿岸の部落から略奪を行う。

バイキングなどは船よりも町を襲う傾向があり、河川を遡上して内陸部に進出する。

典型的には、船舶や沿岸を襲撃することによって、国家権力からみて非合法な手段により金品や食料を強奪する盗賊を指すが、金品を代償に盗賊行為を取り締まる側に立つ場合もありうる。また、中には島嶼や港湾などの支配権を握り陸上では統治者である者が組織的に行う場合があり、海軍との境界が曖昧であることも多い。また、交易などの商売を目的としている者が交渉決裂や商売上の競争相手とのいざこざにより海賊と化す場合もある。
単に金品を奪うだけでなく、船舶ごと強奪したり乗員乗客を殺傷したり、乗員を誘拐して奴隷にしたり、売り飛ばしたりする。乗員乗客に女性がいたらどうなるかお察しください

海賊(Piracy)という単語は海賊版海賊党など海や船舶とは直接関係の無い文脈で用いられる場合もある。また、船舶航行の出来ない内陸部に出現する武装勢力などを海賊と呼ぶ場合もあり、必ずしも海や船と関連づいた用法で用いられるとは限らない。

海賊は海賊旗(ジョリー・ロジャー)を自身の船舶に掲げる。黒地に髑髏と2本のクロスした骨のデザインが有名だが、それ以外のデザインも存在する。

海賊は国際法上、人類共通の敵として扱われており、たとえジョークでも海賊旗に酷似したデザインの旗を掲げると国際的に海賊として認定され、処罰は船籍に関係なく拿捕した側の船が所属する国の判断に任せられる。[1]その場で海賊船員諸共船を撃沈させてもよいのである。
ちなみに日本では海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律(海賊対処法)で公海または日本国の領海内において海賊行為を行う・未遂の場合に無期または5年以上の懲役、海賊行為を行う目的で凶器を準備して船舶を航行させた場合は3年以下の懲役を定め、海賊行為によって人を死亡させた場合は死刑に処する事も定められている。なお海賊行為に対して死刑を定めている国は世界的に見ても少ない。

海賊の特徴[編集]

カリブ海の海賊たちは、海賊船の上では、かなり民主的であり、「行動規範」があり、近代的な法を繁栄させてもいた。これら規則の幾つかは、服装規定、女人禁制が入っており、禁煙の船もあった。規則を破ったときの懲罰として、出発前に船に乗る皆の中で陸に残す処置が決定されることすらあり、イギリス海軍の権威主義に比べればかなり抽象的だった。イギリス植民地社会との対照として、海賊船上では人種の区別が通常不明だが、ある例ではアフリカ人の子孫が船の船長になったことすらあった。

また、船が港を離れる前にしなければならなかったことは、全乗組員の誰も裏切らないという誓いを立てることであり、乗組員の各人が受け取る利益の比率を決めることになる船の規約として知られるものに署名することだった。船では船長、操舵手、船の統治委員会および通常の乗組員との間に権力の分離があった。しかし、戦闘では船長が常に全権限を握っており、最終的な意思決定権限は指揮系統を保証するものだった。戦利品を分配するときは、各ランクに応じて分けられるのが通常だった。すなわち船長は5ないし6人分、操舵手のような上級職には2人分、乗組員が1人分であり、見習の者は半人分だった。

海上は加害者と被害者しかおらず、加害者にとって仕事がやりやすい環境である。

船には大量の積み荷があり、加害者は莫大な財産が手に入る。

被害者を殺して海に放り込めば簡単に証拠を隠滅できる。

歴史[編集]

14世紀から16世紀に高麗李氏朝鮮を荒らし回った倭寇は、当初、日本人が主体であったが、やがて明の海禁策に反発した漢人や朝鮮人といった日本人以外を主力とする倭寇となった。
18世紀から19世紀にかけて、カリブ海賊と呼ばれる集団がトルーシャル・オマーンバーレーンなどを拠点に、インド洋で主にイギリス東インド会社の船を襲った。彼らの構成は東インド会社によって通商を奪われたアラブ商人であった。当初、東インド会社側はこの行為を黙視していたが、被害があまりにも多かったため何度も討伐隊を派遣したがそのたびに彼らは応戦し、撃退していった。が、ついに19世紀に本拠地を占領されたため彼らは崩壊した。有名な者としてアリ・コジャがいる。

脚注[編集]

  1. なお海上治安維持組織のアグレッサー部隊の船舶が訓練を目的に掲げる場合はこの限りにない。

関連項目[編集]

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