浮きこぼれ
浮きこぼれ(うき - )とは、教育問題用語の1つである。
概要[編集]
授業についていけず、学業成績全般が低空飛行な所謂落ちこぼれの対義語である。
一般的にはもともと学習意欲が高く、家で日々予習復習に熱心に励んでいたり、塾に通って学習の密度を高めたり、生まれつき頭の回転がよく要領よく学習できたりといった極めて優秀な児童・生徒が、通常の学校の授業内容に物足りなさ・疎外感を持ったり、クラスメイトなど他の生徒から疎外されたりする状態を浮きこぼれまたは吹きこぼれと呼ぶ。
特に中学受験の盛んな大都市圏では受験を目指して密度の高い学習をする子供と、公立中学校へ進学するために日々の授業とそれに関係する僅かな学習しかしない子供で意識・学力の差が激しくなり、結果前者の子供が浮きこぼれになりがちである。
また地元集中が盛んに行われていた頃、地元集中の対象外である進学校への進学を希望したのに教師の同調圧力で不本意な進学先に進まざるを得なくなった子供が進学先で浮きこぼれになってしまったこともある。
浮きこぼれになった子供は学校の授業をつまらないと感じ、学級崩壊・不登校・非行の遠因になる場合もあり、15歳(中3)時の教育クオリティが高い中高一貫校や中等教育学校に浮きこぼれ層の受験人気が高まる要因ともなっている。
義務教育の諸学校(小・中学校)の就学期間が学校教育法第22条で定められており、また学校教育法18条に定められた就学猶予が、上級学校への飛び入学に適用されない関係上、本来の入学年齢よりも早期に高等専門学校などに飛び入学させることが出来ず、浮きこぼれが生じる原因の一つとなっている[注 1]。
その他[編集]
「○○博士」も参照
人間の知能の成長には個人差があるので、ある年齢段階で知識吸収が天才的に旺盛で浮きこぼれになっても、成長段階で浮きこぼれの時の知識吸収に満足して、逆に授業・講義に集中できずに落ちこぼれてしまうこともある。