梅岳寺

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梅岳寺(ばいがくじ)とは、福岡県糟屋郡新宮町立花口1275に存在する曹洞宗寺院である。山号は立花山。

概要[編集]

立花山の北麓にある寺院で、室町時代前期の元中2年/至徳2年(1385年)の開創といわれ、当初は花谷山新宮寺と称した。

後に名将としてその名を大きく轟かせた立花道雪天正3年(1575年)、自身の母をこの寺に埋葬し、その母の法名をとって立花山養老院梅岳寺と改称した。その10年後に道雪は島津氏と対陣中に陣没したが、この道雪の遺体もここに葬られたという。九州征伐後、道雪の養嗣子であった立花宗茂筑後国柳川城に移封され、その際に寺基も柳川に移された。

江戸時代中期の元禄10年(1697年)、筑前国福岡藩主・黒田綱政正室がこの寺院の諸堂宇を造営して再興し、加賀国大乗寺の卍山を招聘して中興開山し、現在の山寺号に改めたと言われている。この正室は宗茂の甥で養嗣子の立花忠茂の8女であった。

現在は境内全域が福岡県の史跡に指定されており、堂宇は福岡県指定の文化財の本堂をはじめ、庫裏や山門、地蔵堂・文殊堂などを備えている。寺の中には道雪と、その忠臣として知られる薦野増時の墓が存在する。

本尊は恵心僧都の作品と伝えられる木造聖観音菩薩像で、像高はおよそ22.5センチ。寺宝には雪慶作と言われる達磨大師像、金剛経、立花道雪公影像記、立花道雪木像などがある。

アクセス[編集]