朝鮮半島の身分制度

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朝鮮半島の身分制度(ちょうせんはんとうのみぶんせいど)とは、1910年日韓併合後に日本の統治下で廃止されるまで朝鮮半島で存続していた身分制度である。

概要[編集]

朝鮮半島では日韓併合が行なわれる20世紀初頭まで、大韓帝国による厳しい身分制度が施行されていた。その厳しさは日本の士農工商などまだまだ生易しいものだったという。

日韓併合後、朝鮮半島の統治を担当することになった朝鮮総督府はこの身分制度を廃止した。これにより朝鮮半島に長くあり続けた身分制度は終焉した。

現代でも朝鮮半島などで「白丁野郎」(ペッチョンノム)と使われたりすることがある。また、日本で暮らす在日朝鮮人在日韓国人は先祖が白丁身分だった者が多く、日韓併合時代においても「元白丁」などと呼ばれて差別されたために日本に渡ってきた者が多くいると言われる。

身分[編集]

朝鮮半島の身分制度は大きく6つに分かれていた。時代により異なる場合もあるが、主な物を記す。なお、番号は階級順である。

支配者階級[編集]

  • 1 貴族 - 王朝の王族、または縁戚。
  • 2 両班 - 朝鮮半島における特権階級。

被支配者階級[編集]

  • 3 中人 - 朝鮮半島における官僚機構を担った専門職階級。両班から激しく差別されていた。
  • 4 常民 - 農民。ただし大多数が小作農だったという。実質的な人権はほとんど無く「常奴」と蔑称されていた。

賤民階級[編集]

  • 5 七賤 - 高麗王朝時代から存在した階級。李氏朝鮮時代にさらに種類を増やされたという。
  • 6 白丁 - 朝鮮半島には多くの賤民階級が存在したが、最も身分が低かったという。

身分制度外の階級[編集]

  • 奴婢 - 奴隷家畜同然の階級で、他人に売買される存在。日韓併合前の調査記録では奴婢が約3割を占めたとされる。