文系高専必要論

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文系高専必要論(ぶんけいこうせんひつようろん)とは、工業教育中心の高等専門学校で文科系の単科高専が必要とする考え方。

概要[編集]

現在の高等専門学校は1950年代後半からの財界からの要望で旧制工業専門学校相当学校の復活が求められて制度創設された。そうした経緯により、工業系以外の単科高専は1991年開校で2009年に本科を閉校した芸術系の札幌市立高専しかなく、学科レベルでも工業系以外は宇部工業高等専門学校に経営情報学科、富山高等専門学校に国際ビジネス学科があるのみである。

旧制高等商業学校について[編集]

工業技術で旧制工業専門学校相当学校の復活要望が大きくなった1950年代後半、旧制高等商業学校相当学校の復活の動きは鈍かった。推察するに

  1. 戦時中の縮減から復活し、学制改革で新制高等学校となった商業高校が高卒社員の有力供給先として機能した。
  2. 戦時中の工専転換を免れた旧制経済専門学校は、山口経専や小樽経専などで三商大に次ぐ商業大学昇格をむしろ希求していた。
  3. 旧制私立商業系専門学校は、全て四年制大学に昇格したのではなく、日本経済短大鹿児島商科短大京都短大新潟短大など、短期大学転換に止まった学校も少なからずあった。なお、これらの短大は1960年代から1990年代に大半が四年制大学に昇格したが、立川短大のように公立移管後に経済系学科が廃止された学校もある。
  4. 上記の私立商業系短大に加え、三重短期大学等、公立の社会科学系短大が各地で新設され、工業技術では不足していた高卒と大卒の間の学歴所持者はむしろ供給されていた。

ことが考えられる。

昨今[編集]

Twitterで「商業高専」を検索すると、商業高専がない疑問も含め、新設に関する意見が散見される。商業系でも準学士相当の一条校の潜在ニーズがあるといえる。
一方で、定員充足率が低く経営難の大学の教職員雇用対策として高専転換を推進する動きは無い。

関連項目[編集]