崇真寺
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崇真寺(そうしんじ)とは、栃木県芳賀郡芳賀町稲毛田1400に存在する寺院である。宗派は真言宗智山派。山号は稲毛山。
概要[編集]
稲毛田集落のほぼ中心部にある寺院で、開基の年代は不詳。ただし、本尊に平安時代初期の大同(806年から810年)年間に弘法大師・空海の作という不動尊像を祀っていることから、奈良時代の終わりから平安時代初期の可能性が極めて高い。なお、空海作のこの不動尊像は「犬切不動尊」と地元では呼ばれており、家内安全に厄除け、海運に御利益があるとして信仰を集めている。犬切不動については、その昔に不動に捧げるお供え物が毎晩無くなったことから、小僧の仕業とみて住職が激怒して処罰したが、小僧は身に覚えが無く身の潔白を明らかにするため、不動尊に21日の願をかけた。すると21日目の満願の日の朝、小僧が本堂に行ってみると、子牛ほどの大きさの犬が血を流して死んでおり、そして不動尊の剣も血糊でべっとりと濡れていたとされ、この伝説から「犬切不動尊」と言われるようになったと伝えられている。
寺の境内はおよそ1万3000平方メートルで、堂宇は天正10年(1582年)に造営された不動堂をはじめ、本堂や庫裏、観音堂、鐘楼などを備えている。寺宝に絹本著色白衣観音像、木造大日如来坐像があり、栃木県の有形文化財に指定されている。