坂上弘
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坂上 弘(さかがみ ひろし、昭和11年(1936年)2月13日 - 令和3年(2021年)8月16日)は、日本の小説家。日本芸術院会員。
来歴[編集]
東京府出身。既婚者で長男あり。
三田文学に発表した小説「息子と恋人」が芥川賞候補となり、「ある秋の出来事」で中央公論新人賞を受賞。慶応大学卒業後は会社員としての生活感を土台にして社会や家族の問題を透明感ある文体で描いたことで知られる。内省的な作風から古井由吉らと共に内向の世代などと称された。多くの作品で受賞も受けている。
令和3年(2021年)8月16日午後9時11分、癌のため、千葉県我孫子市の病院で死去。85歳没。葬儀・告別式は近親者で行われた。
受賞歴[編集]
- 1981年、『初めの愛』で芸術選奨新人賞
- 1992年、『優しい碇泊地』で2月第43回読売文学賞および3月芸術選奨文部大臣賞
- 1992年11月、『田園風景』で第45回野間文芸賞
- 1997年4月、短編「台所」で第24回川端康成文学賞
- 2019年11月、旭日中綬章受章
著書[編集]
- 『ある秋の出来事』中央公論社 1960 のち文庫
- 『澄んだ日』河出書房新社 1960
- 『野菜売りの声』河出書房新社 1970
- 『早春の記憶』新潮社 1971 のち集英社文庫
- 『朝の村』冬樹社 1971
- 『新鋭作家叢書 坂上弘集』河出書房新社 1972
- 『百日の後』講談社 1972 のち文芸文庫
- 『枇杷の季節』講談社 1974 のち文庫
- 『藁のおとし穴』河出書房新社 1974
- 『結末の美しさ』冬樹社 1974
- 『優しい人々』河出書房新社 1976 のち講談社文庫
- 『遅い帰りの道で』旺文社文庫 1978
- 『遠い国・遠い言葉』小沢書店 1979
- 『故人』平凡社 1979 のち講談社文芸文庫(山川方夫の死を描いたもの)
- 『初めの愛』講談社 1980 のち文庫
- 『遠足の秋』平凡社 1980
- 『私の旅行鞄から ソヴェト紀行』講談社 1983
- 『杞憂夢』講談社 1984
- 『突堤のある風景』福武書店 1989
- 『優しい碇泊地』福武書店 1991
- 『田園風景』講談社 1992 のち2008年講談社文芸文庫
- 『残照の山を降りて』講談社 1995
- 『台所』新潮社 1997
- 『啓太の選択』講談社 1998
- 『近くて遠い旅』中央公論新社 2002
- 『眠らんかな』講談社 2003