内向の世代
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内向の世代(ないこうのせだい)は、1960年代を中心に現れた作家群の呼称。
概略[編集]
「第三の新人」のあと、後藤明生、高井有一らの作家が登場したが、左翼的な文芸評論家の小田切秀雄は、彼らが政治的関心が薄く、自分たちの内部に向かおうとする傾向があることを批判して「内向している」と言ったが、同情的な文芸評論家の川村二郎は「内部の季節の豊穣」を書いて小田切に反論したが、本来悪口であった言葉がある世代を意味する「内向の世代」として定着した。後藤、高井、黒井千次、古井由吉、阿部昭らが含まれ、これに同伴する文芸評論家として、秋山駿、柄谷行人、川村二郎、磯田光一らがあげられる。年齢的には、30代から40代で作家的地位を確立する者が多かった。この後の、中上健次、村上龍などは、小田切進が「青の世代」と名づけたが定着しなかった。