名鉄1380系電車

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名鉄1380系電車(めいてつ1380けいでんしゃ)とは、かつて在籍した名古屋鉄道の車両の1形式である。名鉄1030系電車から1編成のみ改造されたが、2015年に廃車となった。通称スリランカ号

概要[編集]

2002年9月26日、名古屋本線奥田駅 - 大里駅間を走行していた1030系・1230系1134F+1800系1804Fが、踏切から進入して線路上を走行していたスリランカ人の運転する自動車(盗難車)と衝突し脱線した(名古屋鉄道踏切衝突脱線事故)。損傷の激しかった特別車2両は事故廃車となった。残る4両はしばらく休車となっていたが、モ1384の豊橋方に運転台を取り付ける作業を行い、新たに4両編成として運用に復帰。豊橋方先頭車がモ1380形のため新規形式である1380系が起こされた。

構造[編集]

基本的に1230系に準ずるが、モ1384の運転台直後の窓は埋められ、客室側から見て右側をロングシート、左側を車椅子スペースとした。これに伴い車体もモ1534より引き延ばされて19.85mとなった(モ1534は18.90m)。

パノラマSuper表示は埋められ、塗色も赤1色に変更された。なお、以降の増備はオールステンレス車両に移行したため、名鉄最後の赤1色の電車となった。

速度計は3500系タイプのものに交換されている他、最高速度も110km/hに変更された。

電動空気圧縮機についてもモ1384にC-1000型を新規搭載、モ1584についてはC-2000型が存置された。

編成[編集]

車両番号は、1030系・1230系の時代から変わっていない。

モ1380 モ1330 モ1580 モ1530
1384 1334 1584 1534

その後の沿革[編集]

3500系を含む3R車との併結はブレーキ方式が異なるため不可能であること、6500系などの6R車との併結も歯車比の相違により本線上では行わないことから、1編成のみの限定運用が組まれたが、性能上同一となる5000系が登場すると最高速度が120km/hに戻された。

この他、1800系1850系7000系列5700系5300系5500系との併結も可能であったが、末期は臨時列車や回送列車以外ではほとんど行わなかった。

2005年には廃車となった2代目3300系からSIVを流用して交換、台車も強度を高めたSS165系に交換されている。

しかし、2008年12月に栄生駅構内で脱線事故を起こし、年の瀬のダイヤを混乱に陥れた(原因は運転手の入換信号機見落としによる冒進。またお前か。)。また、事故当時併結相手だった1804Fも新安城で人身事故、鳴海で踏切事故と度々事故に遭遇、2編成揃って恐怖のスリランカ号と呼ばれて恐れられた(?)。

車体は製造から20年程度であったものの、一部の電装品が製造から45年以上を経過し、老朽化も進んでいたことから、3300系3307Fに代替され、2015年9月14日付で廃車解体となり、形式消滅した。種車の1030系も同時期に廃車が進んでおり、時代の流れといえよう。

関連項目[編集]