中山真珠
中山 真珠 なかやま しんじゅ | |
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生年月日 | 1995年4月16日(29歳) |
出生地 | 日本 大阪府大阪市 |
出身校 | 神戸市外国語大学 |
所属政党 | 無所属(国民民主党を離党) |
中山 真珠(なかやま しんじゅ、1995年4月16日 - )は、静岡県議会の議員。静岡市清水区を選挙区とする県議選で最年少当選を果たしたが、2023年8月に無免許運転が発覚した。
来歴[編集]
高校卒業まで[編集]
大阪府大阪市出身。子ども食堂を主催していた母親の影響で、子どもたちの貧困問題に関心を持つようになった[1]。2012年、毎日新聞主催の第9回ロッテ日韓高校生交流支援プログラムに派遣生として参加し、アメリカ合衆国へ留学した[2]。
大学生時代[編集]
神戸市立神戸市外国語大学を卒業。大学の学生顕彰を個人の部で受賞し、弁論大会への出場や模擬国連世界大会での受賞歴がある[2]。
大学在学中に公益財団法人子どもの貧困対策センターあすのばの理事および大学生スタッフとして活動し、小中学生合宿キャンプや募金活動を通じて子どもたちの貧困問題に取り組んだ[1]。
公益財団法人の活動を通じて、政治を学ぶために2019年松下政経塾に入塾(第40期生)。研修テーマは「子ども・子育て世代を包摂する社会の実現」。子どもの貧困対策を主に取り組みながら、外交安全保障研究会活動や学用品リユース活動にも取り組んだ[2]。2023年松下政経塾卒塾。
静岡県議会議員選挙[編集]
2023年4月の静岡県議会議員選挙において、静岡市清水区の選挙区にて出馬。静岡市清水区で5期を務め今期で引退を表明した林芳久仁県議の後継として、国民民主党本部の公募に応じた。4月10日0時過ぎに当選確実の一報を受け、初当選を果たした。当選時27歳は県議選における最年少当選となる[3]。
主張[編集]
目指すこと[編集]
- 清水区の様々な観光資源を活かし、国内外から更に多くの観光客が訪れる清水区をつくる
- 清水区の農林水産業等の地場産業を強力に支援し、経済の活性化を図る
- 労働環境改善として地域や企業と連携し、雇用安定、次世代人材確保、ハラスメント対策などに取り組む
- 中小企業・小規模企業の経営力向上と基盤強化を支える
- 多様な働き方を推進し、誰もが活躍できる環境の整備を推進する
- 自然災害への対策とインフラの整備に迅速かつ適切に取り組む
- NPOや企業、教育機関等との連携を通じて、犯罪や交通事故等の様々なリスクから命と財産を守る体制づくりを強化する[4]
- 子育てや教育を社会全体で支えるあたたかい社会づくりをすすめる
- 申請主義の福祉を見直し、物心両面で伴走的に支援を行える体制づくりに取り組む
- 人手不足やコロナ禍等で厳しくなっている地域医療や介護の体制を支援する[5]
県政への回答[編集]
- 川勝知事を支持
- 再生可能エネルギーの割合は現状のままとし、原子力発電への依存度を高めるべきで浜岡原子力発電所の再稼働に賛成
- リニア中央新幹線の静岡県内工事は遅れるのはやむを得ず慎重に進めるべきで、大井川の水資源への影響を懸念
- 同性婚を法律で認めること、選択的夫婦別姓の制度の導入については、どちらかといえば賛成
- 静岡県議会の議員報酬は今のままでよく、議員定数は減らすべき[6]
無免許運転[編集]
概要[編集]
- 2023年8月4日、静岡市葵区で無免許運転を行っていたことが判明。2023年5月16日で免許が失効していたにも関わらず運転をしていたところ、警察官が運転中の中山県議に声をかけて無免許運転が発覚した[7]。
- 2023年8月10日の本人による謝罪文書では「免許証は5月16日時点で失効していたが引っ越しの際に免許証の住所変更をしておらず更新通知が届かなかった」「8月1日に身分証明書として免許証を提出した際に失効していることに気づいた」と免許失効を自覚していながら「8月4日はどうしても時間に間に合わないとという意識に駆られて自家用車を運転し、15時頃に静岡市内にて信号のない横断歩道の一旦停止を怠ったところ警官の方に呼び止められて無免許運転が発覚した」と経緯を告白した[8]。
- 本人による説明では「免許更新のため運転免許センターに自ら運転して向かったが、センター側から無免許状態だとの指摘を受けて帰り道は別の人が運転した」当時の所属会派であるふじのくに県民クラブに説明していた。しかし、この説明が嘘であることが8月22日に発覚しており、関係者への取材で防犯カメラの映像から免許センターからの帰りも自ら運転していたとみられることが新たに判明した[9]。
タイムライン[編集]
8月1日 | 運転免許証が失効していることに気づく[8]。 |
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8月2日 | 更新手続きのため車を運転し中部運転免許センターを訪れるも、受付時間を過ぎており手続きできなかった[10]。 |
運転免許センター職員から免許失効の説明を受けて運転代行で帰るよう指摘されたが、指摘に反して車を運転して帰った[10]。
(本人の謝罪会見や所属会派への説明では運転代行で帰宅したと説明していたが、監視カメラの記録から嘘であることが後日判明)[9] | |
8月4日 | 車を運転中、取り締まり中の警察官により一時停止違反として違反切符を切られ、その際に無免許運転が発覚した[7]。 |
8月5日 | 所属政党の国民民主党に離党届を提出した[11]。 |
8月7日 | 所属会派のふじのくに県民クラブが午前に議員総会を開き、中山県議の除名処分を決定し発表した[10]。 |
8月8日 | 午前に会見を開き謝罪。県議は続ける意向を示す[12]。 |
本人のX(旧Twitter)にて「無免許運転報道に関するお詫び」と題する文書を投稿した。 | |
最大会派の自民改革会議と第3会派・公明党県議団が、中山議員に対する辞職勧告決議案を提出する方針を固めた[4]。 | |
8月14日 | 県議会議長に自身の進退について報告する予定だったが、体調不良を理由に面談をキャンセル[13]。 |
8月21日 | 静岡県議会に対し「9月30日まで休養が必要」とする診断書を提出[14]。 |
8月22日 | 当初、中部運転免許センターからの帰りは運転代行を利用したと説明していたが、帰りも本人が運転している姿が防犯カメラなどで確認された[9]。 |
8月25日 | 辞職勧告決議案が9月21の県議会9月定例会で提出されることが決定した。全会派から異議なし[15]。 |
川勝平太知事の不信任決議案への影響[編集]
川勝平太静岡県知事のコシヒカリ発言における給与とボーナスの返上が行われていなかったことに対し、川勝平太知事に対する不信任決議案の採決が2023年7月13日に行われた。結果は賛成50票、反対18票で否決され、可決に必要な51票(出席議員の4分の3)に1票届かなかった[16]。
この採決において反対18票は、中山真珠議員を含むふじのくに県民クラブの18名が投票したものである。その後の無免許運転により中山真珠議員はふじのくに県民クラブから除名されたため、もし知事への不信任決議案が再度提出されて中山県議が賛成にまわった場合に不信任決議案が可決される可能性が浮上している[17]。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ↑ a b “HuffPost News 孤独でも不安でも「子どもが最優先」誰も知らない母親の気持ち”. (2018年5月14日)
- ↑ a b c “松下政経塾卒塾生 第40期 中山真珠”
- ↑ “27歳中山氏 最年少県議に 静岡市清水区 「困っている人の声を」”. (2023年4月10日)
- ↑ a b “無免許運転発覚 静岡県議会・中山真珠「交通事故等のリスクから命守る…」思いはどこへ? 議員は一度リセットを”. (2023年8月8日)
- ↑ “中山真珠公式サイト”
- ↑ “静岡県議選 静岡市清水区 候補者アンケート”
- ↑ a b “【独自】最年少当選の中山真珠静岡県議が無免許運転…5月に失効 離党届提出へ”. (2023年8月5日)
- ↑ a b “無免許運転の静岡・中山真珠議員、政治活動自粛 「どうしても時間に間に合わないと思い…」経緯告白”. (2023年8月10日)
- ↑ a b c “中山県議に辞職勧告案 元所属会派が検討 無免許運転問題で虚偽説明”. (2023年8月23日)
- ↑ a b c “”免許失効”認識しながら運転も…最年少当選の静岡県議 所属会派から「除名処分」”
- ↑ “最年少当選の28歳女性静岡県議 無免許運転発覚で所属する国民民主党に離党届提出 静岡”. (2023年8月5日)
- ↑ “【速報】「一層仕事にまい進することで罪を償わせていただきたい」無免許運転問題の中山真珠 県議 静岡”. (2023年8月8日)
- ↑ “無免許運転の中山真珠 県議 体調不良を理由に議長との面談を”キャンセル” 静岡”. (2023年8月14日)
- ↑ “無免許運転発覚の中山県議 県議会に診断書を提出「9月30日まで休養が必要」体調不良で議長との面会を2度キャンセル(静岡県)”. (2023年8月21日)
- ↑ “【速報】「無免許運転」中山真珠静岡県議の「辞職勧告決議案」提出へ 9月県議会初日”. (2023年8月25日)
- ↑ “静岡・川勝知事の不信任決議案、1票差で否決…給与未返上問題で自民会派が提出”
- ↑ “無免許運転発覚の中山県議…議員は続ける意向 今後の川勝県政に影響の可能性も 静岡県”
外部リンク[編集]
- 中山真珠公式サイト
- 松下政経塾の卒塾生 中山真珠 - 受賞歴、論考の掲載あり