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世界戦略研究所

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世界戦略研究所(せかいせんりゃくけんきゅうじょ[1])は、1983年瀬戸弘幸が民族派の若手勉強機関として設立した団体[2]

概要[編集]

  • 瀬戸弘幸は憂国青年同志会(後に日本憂国会)という名称で行動右翼として活動してきたが、一般人の共感を得られるような運動ではないため、35歳の頃(1987~88年頃)に右翼街宣車による活動を控えるようになった。一旦は右翼の活動から遠ざかったが、90年代初頭に外国人犯罪追放の活動を始めた。1997年頃にホームページを作成し掲示板を設置した。この頃は団体名ではなく極右活動家としてネットに投稿した[3]。この間、1983年に民族派の若手勉強機関として世界戦略研究所を設立した[2]。所在地は東京都千代田区外神田[2]。月刊誌『世界戦略』を発行[4][5]
  • 瀬戸は世界戦略研究所について「民族派活動家の育成の為に昭和58年に創立した。主だった活動は余りせずに主に言論活動が主体であり一番最初に研究所員となったのは一水会の元書記長の今村氏、二番目には静岡市長選挙で手伝いしてくれた柳井君と言うまだ20歳前の若者でした」と述べている[6]。また政治学者の倉前盛通(1991年没)を「顧問として始める訳でしたが心不全で急逝されてしまった」と述べている[6]。『世界戦略を語る』(倉前盛通、小室直樹著、世界戦略研究所編、世界戦略研究所、発売:展転社、1985年)の「世界戦略研究所」名義の「まえがき」によると、1983年のイスラム聖戦機構が犯行声明を出したベイルート米国海兵隊兵舎爆破事件ワシントンタイムズ紙が「パール・ハーバーの再来」というタイトルを付けて報道したこと、1983年のアメリカ軍によるグレナダ侵攻をソ連の大使が国連安保理事会で日本軍国主義を持ち出して批判したことが設立のきっかけとなった。
  • 1986年に『東南アジアの反日感情を煽る“味の素"』(瀬戸弘幸著、世界戦略研究所、発売:展転社)を刊行した。瀬戸のもとに来るようになった一水会の元書記長の友人がいたため、この頃から展転社と親しくなったとされる[7]
  • 1991年4月20日に民族思想研究会、世界戦略研究所、自然社会主義協会国家社会主義日本労働者党の4団体が統合してネオナチ組織「国家社会主義者同盟」(篠原節代表、瀬戸弘幸副代表)を結成した。その後も各団体は個別の活動を継続した。2007年時点で国家社会主義者同盟は活動を停止している[8]
  • 1997年頃にウェブサイト「世界戦略」を開設。2007年頃にサイト名を「国民の総意」に変更。2008年頃に更新を停止し、2009年頃に閉鎖した。
  • 佐藤卓己編、日本ナチ・カルチャー研究会著『ヒトラーの呪縛』(飛鳥新社、2000年)、日本李登輝友の会愛知県支部ウェブサイトの2008年のシンポジウムのページ[9]、瀬戸弘幸『ネットが変える日本の政治』(岩崎企画、2007年)、『別冊宝島 ネット右翼ってどんなヤツ?』(宝島社、2008年)では瀬戸の肩書きが「世界戦略研究所代表」となっている。瀬戸のブログのプロフィール欄は2011年6月時点で「世界戦略研究所代表」と記載していたが[10]、2011年8月時点で記載が消えている[11]。ただし、その後も瀬戸のブログのカンパや物品販売の振込先は「世界戦略研究所」となっている[11][12]
  • 瀬戸は2000年代以降、特定非営利活動法人外国人犯罪追放運動維新政党・新風在日特権を許さない市民の会(在特会)、日本第一党などで活動している。

出版物[編集]

  • 倉前盛通小室直樹[著]、世界戦略研究所編『世界戦略を語る』(世界戦略研究所、発売:展転社、1985年) - 月刊『世界戦略』第4号(1985年2月)から第6号に連載されたものに加筆増補したもの。
  • 瀬戸弘幸『東南アジアの反日感情を煽る“味の素"』(世界戦略研究所[シリーズ日本企業の世界戦略]、発売:展転社、1986年)
  • 瀬戸弘幸[著]、世界戦略研究所編『日米友好時代は終った』(世界戦略研究所、発売:展転社、1987年)
  • 瀬戸弘幸『外国人犯罪――外国人犯罪の全貌に迫る!』(世界戦略研究所、発売:セントラル出版、2000年)
  • 公式サイトの「発行書籍の御案内」には『世界戦略論跡集Ⅰ』『世界戦略論跡集Ⅱ』が記載されているが、書誌情報は不明である。

他社から出版した世界戦略研究所の書籍[編集]

  • 篠原節、瀬戸弘幸[述]、世界戦略研究所編『ヒトラー思想のススメ――自然と人類を救済するナチス・ヒトラー世界観の120%肯定論』(展転社、1990年)

出典[編集]

  1. 世界戦略研究所 Web NDL Authorities (国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)
  2. a b c 代表者プロフィールと連絡先 世界戦略研究所
  3. 瀬戸弘幸「私はなぜネット右翼を主張するのか!――行動右翼からの転身と遍歴」『別冊宝島 ネット右翼ってどんなヤツ?』宝島社、2008年、73-78頁
  4. 倉前盛通、小室直樹著、世界戦略研究所編『世界戦略を語る』世界戦略研究所、発売:展転社、1985年、206頁
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  9. 第1回 時局シンポジウム 憂国の士、名古屋に来る 日本李登輝友の会愛知県支部
  10. 瀬戸弘幸さんのプロフィール
  11. a b 瀬戸弘幸さんのプロフィール
  12. 選挙情勢(6) せと弘幸BLOG『日本よ何処へ』、2024年10月16日

外部リンク[編集]