リフト付きバス
リフト付きバス(リフトつきバス)とは、中扉などにリフトが装着されたバスのことである。
概要[編集]
ステップのあるバスの場合、車椅子では段差があって登れないため、その解決策として、電動で上昇するリフトが装着されたバスが製造された。
一般路線バス[編集]
1990年代前半に中扉のステップ部分にリフトが装着されたツーステップバスが登場した。しかし、1990年代の後半にはリフトの代わりにスロープを装備したワンステップバスやノンステップバスが登場し、リフト付きバスはノンステップバスに比べて不便なため、2000年代にはラインナップから削除された。最後までリフト付きを突き通した日野・リエッセもノンステップバスである後継車種の日野・ポンチョの登場などにより2011年に販売を終了したため、一般路線バスにおけるリフト付きバスの製造は終了した。
構造上中扉はグライドスライドドアの場合が多く、独特の外観からバスファンから人気がある。具体例として、山梨交通のC654(2023年3月除籍)やC766など。
なお、ゆとりーとラインでは構造上ノンステップ化が困難とされておりリフト付きバスでの運転がなされているが、先述の製造終了に伴い、後継車導入にあたりBRT化による軌道法撤廃が検討されている。
観光バス・高速バス[編集]
観光バス・高速バスでは低床化という概念が存在しないため、現在でもリフト付きバスが製造されている。三菱ふそう・エアロエース、三菱ふそう・エアロクィーンではリフトに代わりエレベーターが装備されている。しかし、リフト付きの場合はリフトの部分にも座席を設置可能であるが、エレベーター付きの場合は座席を設置できないため、デッドスペースが生じてしまう。
スクールバス[編集]
特別支援学校など、一般のバスが使用が困難な学校のスクールバスでは解決策としてリフト付きバスが導入されている。一般路線バスタイプとシャーシは同様ながら中扉は丸々リフトとなっており、中扉は事実上リフト専用になっている。
中扉ごとリフトにする場合もある。
また、日野・メルファやいすゞ・ガーラミオなどの中型観光バスに中扉やリフトを増設する例も存在する。
2000年代以降もほとんどの場合は普通のツーステップバスがベースとなっている。