便所
先生!トイレ! / 先生はトイレではありません!
便所(べんじょ)は、大小便をする場所のことである。
名称[編集]
トイレ[1]やお手洗い、化粧室、御不浄、憚りなどともいわれる。
概要[編集]
現代では大抵陶器製の便器が設置されている。便器には大別して2種あり、もっぱら男性の小便のための小便器と、男女が大便(大きい方)をするための大便器である。大便器はほとんどの場合で個室に囲まれている。また、大便器は、腰掛けるタイプの洋式便所と、かがむタイプの和式便所の二種に分類できる。近年では、しゃがむ和式便器は減り、腰掛式の洋式便器が増えている。
また、手洗い場や姿見、空気を入れ替え清潔に保つための換気扇などが設置されていることが多い。
便所を表す言葉[編集]
- 便所(べんじょ)
- トイレ(英語では便器を指すらしいが、「化粧室」ともいう。「オードトワレ」は「トイレの水」ではなく「化粧水」)
- 手洗い(てあらい、丁寧語ではお手洗い)
- 化粧室 - ただし単純に化粧をする部屋を表すこともある。
- 厠(かわや) (川の側に設置されたため)
- 雪隠(せっちん) - 将棋用語の「雪隠詰め」(玉将を盤の隅で詰めること)でお馴染み。
- レコーディング - おやじギャグ。おトイレ→音入れとなり、それを英訳しレコーディングとなった。
歴史[編集]
人類が登場し、集団生活をするようになると汚物を一箇所にまとめておいた方が衛生的にも良く、礼儀作法としても良いので便所が登場した。
列車便所[編集]
「列車便所」も参照
鉄道創業時の旅客列車は短距離運転であったために便所の設備はなかった。しかし、長距離運転するようになるとそうはいかず、便所が設置されるようになった。その便所は開放式といわれ、汚物は車体上部にある水タンクからそのまま車外に投げ出された。しかし、路線の近くに市街地があって「黄害」と呼ばれたり、また、保線従業員や車両整備従業員からも苦情があったため、汚物をタンクに溜めて、基地で抜き取る方式となった。開業当時の東海道新幹線国鉄0系電車もこの方式となった。
しかし、基地で抜き取る作業が繁雑で、車両運用に追いつけない欠点があったために、車内で汚物を浄化し、再びこれで便器を洗い流す方式に変更して現在に至る。日本国内での開放式便所は2000年前後に姿を消した。
その他[編集]
かつての汲み取り式の和式便所は照明が二燭のナツメ電球であり、「おんくろだのおんじゃくそわか」と真言の書かれたお札が貼ってあったりするので「怖くて夜中に一人でトイレに行けない」という子供は少なくなかった。
トイレの研究家としてはサンビストのビクトル古賀(佐山聡の師匠にあたる。旧ソビエト連邦では外国人としては初のスポーツ英雄を授与された)がいる。ロシア圏の便所の汚さについては椎名誠も述べており、「ロシアの荒くれ便所」と表現している。