ツインエンジン (自動車)
ツインエンジンとは、自動車に2基のエンジンを搭載したものを指す言葉。また、バイクにおいては2気筒エンジンを指してツインエンジンとすることもある。なお、エンジンとモーターなど、原動機を二基以上搭載するハイブリッド車やバスなどのように走行用のエンジンとエアコン用の補助エンジンを搭載するものを指してツインエンジンと呼ぶことは少ない。しかし、ボルボのハイブリッドモデルにおいてはツインエンジンの名を冠するモデルも存在している。
概要[編集]
ハイブリッドのようにガソリンエンジンとモーターではなく、ガソリンエンジンを2つ搭載したものを指すものである。主にチューニングやレーシングカーのモディファイ時に行われることが多く、そういったものは出力向上を目的として製作されることが多い。その代表的なものがスズキスポーツ・ツインエンジン・カルタスであり、1.6Lエンジンを前後に搭載した同車の加速性能はF1マシンに匹敵するともいわれるほどの性能を有していた[1]。世界で唯一成功したツインエンジンのレーシングカーともいわれるが、大抵のレースのレギュレーションでツインエンジンが認められない[注 1]ことから、パイクスピークのような何でもアリなレースでしか製作されないという事情もある[注 2]。また、チューニングの世界でもツインエンジンのロマンを求めるものは存在しており、2021年にアメリカで開催されたSEMAショーにおいては6.2LのV8エンジンを運転席後方に二基搭載したC5コルベットが登場した[2]。
市販車モデルでツインエンジンが採用されることも(非常に稀であるが)ある。その数少ない例の一つがシトロエン・2CVの派生モデルである4x4サハラである。このモデルはFFであった2CVのトランクルームにもエンジンを搭載し、そちらのエンジンで後輪を駆動する四輪駆動車であったという。
なお、二つのエンジンを一つにまとめたものはツインエンジンと呼ばれることは少ない(4ローターロータリーエンジンなど)。
バイク[編集]
バイクにおいては2気筒エンジンを指してツインエンジンと呼称することも多く、そのレイアウトによってさまざまな呼び名がつけられてきた。V型エンジンであればVツインエンジン、水平対向エンジンであればフラットツインエンジンなどと呼ばれることもある。一方、直列エンジンであればエンジンの配置でパラレルツインとかバーティカルツインと言ったりする[注 3]。