シシャモ
シシャモ(学名:Spirinchus lanceolatus)とは、硬骨魚綱キュウリウオ目キュウリウオ科に分類される海水魚である。「スシャモ」「スサモ」「本シシャモ」とも。
形状[編集]
全長15cm。背は暗黄色で、腹面は銀白色。
成熟したメスは、全身が黒褐色になって、尻鰭は通常より大きくなる。繁殖期には、雌雄ともに頭から背に追星が現れる。
ワカサギに似ているが、口が大きくて、歯が大きい。
カラフトシシャモにも似ているが、シシャモよりも吻が長くて、腹びれは短く、尾部が細い。
またシシャモは、鱗の一枚一枚がはっきりしており赤褐色を帯びているが、カラフトシシャモは鱗が細かく、体色は銀色。
生態[編集]
ライフサイクル[編集]
4~5月頃に孵化し、稚魚は、海へ行き水深1.2m以上の浅い沿岸域で生活する。そして生後2年で成熟する
10月下旬から12月上旬に産卵するため、川をさかのぼって、河口から1~10キロ上流の底に産卵する。
産卵の後、メスは別のオスを選び数回産卵する。産卵後に海へ帰るが、ほとんどのシシャモが死ぬ。
生き残る個体もいて、生き残った個体は、1・2年後にまた川へ産卵する。
卵は1.5mmで、産み出されると砂や小石にくっつく。
人間との関係[編集]
遡上したシシャモは、美味で、高価である。刺網や小定置網などで漁獲される。1970年代以降、シシャモの数が減っていたが近年は回復傾向にある。
干物やてんぷら、甘露煮、昆布巻きなどにして食べられる。なお、関東以西で「シシャモ」として売られているものは、カラフトシシャモ(通称:カペリン・キャペリン)が多い。
「シシャモ」という名前は、アイヌ語で「柳の葉」を意味する「シュシュハム」が語源である。漢字表記の「柳葉魚」も「シュシュハム」が語源である。一部地方では、女性のふくらはぎをししゃもと呼ぶ。「本ししゃも」と呼び、カラフトシシャモと区別する事も多い。
関連項目[編集]
- 久米仙人 - 元祖ししゃもふぇち