オーボエ
オーボエ(oboe)とは、木管楽器の一つで、ダブルリードで発音する円錐形の気鳴楽器で、高音部を受け持つ楽器。オーボエの語源は、「高音の木」に由来する。ややシャープな音色で、哀愁に満ちた音色と、のどかで牧歌的な音色がする。低音域では音がややかすれる。キーシステムは、コンセルヴァトワール式であり、1オクターブ上の音を出すため管の最上部に開けられた2つの音孔と、これを開閉するために、上管に3つのオクターブキーが付いている。オクターブキーは3つあり、オクターブレバーも付いている。各オクターブキーが別々になっていて、第1、第2オクターブキーを離したり押したりすることで、それぞれのキーが開閉するセミオートマチックシステムである。セミオートマチックは、第2オクターブキーがついているので、音程や調整が狂わない。上管、下管、ベルの3部分でできている。ベルは広がりが小さい形をしている。第1オクターブレバーと第3オクターブレバーは、裏面に見える。
音域は、B♭2(A#2)(約233.08Hz)~F5(約1396.91Hz)の約2オクターブ半程度ある。ソプラノの音域に相当する。金管楽器でいうとE♭管コルネット(ソプラノコルネット)と同じである。オーケストラなどの音合わせで、オーボエを基準に他の楽器が音合わせしてチューニングする楽器。材質・ボディは、グラナディラでできている。キーは洋白銀に銀メッキ。キーの構造は、フルートと同じく、輪のように小さな穴が開いている「リングキー」と、ふさがれたキー「カバードキー」がある。
オーボエ系の仲間・同属楽器[編集]
- イングリッシュホルン
普通のオーボエより5度低い、F管の移調楽器。足部間は球状になっており、音色は普通のオーボエとは異なり、太く穏やかで、甘く深みのある柔らかな音色と、悲しげの音色がする。オーボエより乾いた音色がする。フランス語では「コールアングレ」と呼ぶ。オーボエのテナー版で、稀に「テナーオーボエ」とも呼ばれる。特定の楽節にしか使われないのがほとんど。ボーカルは長くカーブしている。システムはセミオートしかない。イギリスの角笛という意味であるが、なぜイギリスなのかはわからない。また、「ホルン」という言葉が入っているが、金管楽器のフレンチホルンとは関係がない。それは、ドイツ語の「天使の角笛」という説もある。先端のベルは丸みを帯びていて、卵型、洋梨形になっている。実音の音域は、E2~Bb4(A#4)。
その他[編集]
オーケストラなどの音合わせでは、オーボエを基準に他の楽器が音合わせする。その理由は、オーボエは音の調整が難しい一方で、音が狂いにくいため、ホール外で調整したオーボエの音を基準として用いやすいからである。
外部リンク[編集]
吹奏楽で一般的に使われる楽器 |