コンゴ人民共和国
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コンゴ人民共和国(コンゴじんみんきょうわこく)とは、アフリカ中部に1970年から1991年にかけて存在した社会主義国家である。アフリカ初の社会主義国であり、同時に初の一党独裁国でもあった。首都はブラザヴィル。面積は34.2万平方キロで日本の9割ほどである。コンゴとは15世紀に栄えたバンツー系のコンゴ王国の名に由来するとされ、コンゴとはバンツー語で「山」を意味する。
概要[編集]
1885年にフランスの植民地となったコンゴは、1910年にフランス領赤道アフリカに編入される。1958年にフランス共同体内の自治国に昇格し、1960年8月15日に完全に独立を果たした。同年9月20日には国連に加盟している。
1968年にクーデターにより、マリアン・ヌグアビ政権が誕生するが、この政権はマルクス=レーニン主義路線を唱える独裁政権であり、ブラック・アフリカ初の社会主義国家建設(またはアフリカ初の一党独裁国)を宣言した。1970年に国名をコンゴ人民共和国に変更する。以後、社会主義国の先祖ともいえるソ連と友好協力条約を結ぶなどしながら、かつての宗主国であるフランスとも関係を深めて西側諸国との関係も維持するなど、巧みな全方位外交を展開した。しかし冷戦が終結、ソ連が崩壊し、社会主義が下火になるのを見ると、社会主義路線を修正して一党独裁を放棄し、1991年には国名を元のコンゴ共和国に戻した。