ガラパゴススマートフォン
ガラパゴススマートフォン、略称ガラスマとは、スマートフォンにガラケー特有の機能であるワンセグやおサイフケータイ機能を持たせた機種を指す言葉である。
概要[編集]
2007年のiPhoneの日本発売以降、それまで国内の携帯電話を取り巻く環境が一変し、それまでほぼ100%を占めていた国内メーカー製のガラケーのシェアがiPhoneをはじめとするスマートフォンに一気に奪われていった。しかし、iPhoneにおいてはワンセグテレビや赤外線通信機能がなく、スマートフォンに移行を考えているユーザーや移行した後のユーザーから不満の出るポイントの一つとなっていた。
そこでAndroidを搭載するスマートフォンにワンセグ機能やおサイフケータイなどのガラケーに搭載し、商品価値を持たせたスマートフォンとして販売された商品がガラパゴススマートフォンである。特にauから発売された(製造元はシャープ)IS03は初のガラパゴススマートフォンであるとされ、ワンセグ・おサイフケータイ・赤外線通信(IrDA)などのガラケーおなじみ機能が搭載されている。
その後[編集]
ガラパゴススマートフォンは機能こそ多かったものの、独自機能の追加のせいかOSのバージョンが遅れ気味になったり、豊富な機能が災いして動作が重くなったりするなど評価がいまいちな結果となった。
そもそもスマートフォンの普及により携帯電話を取り巻くアプリケーションの状況ですら変化しており、連絡先交換はIrDAではなくLINEなどインスタントメッセンジャーの交換で行われたり、ワンセグではなくストリーミング配信を見るようになり、QRコード決済機能の普及やスマートフォンの保護にケースを装着することが一般化したため、ケースに電子マネーのカードを収納してキャッシュレス決済することが可能になったりとガラパゴス機能が必ずしも商品価値として注目されなくなってきたこともあり、ガラパゴススマートフォンというカテゴリ自体が無くなっていった。
一方でガラパゴススマートフォンに搭載されていた機能が形を変えて一般的なグローバルスマートフォンにも搭載されていったこともあり、早すぎた実装であった可能性もある。