ガブリエル・ブリガグリオ
ガブリエル・ブリガグリオ(英語:Gabriel Briguglio、1939年[1] - )は、ジェノヴェーゼ・ファミリーの一派であるプロヴェンツァーノ・グループのメンバー[2]。通称はゲイブ・バグズ(Gabe Bugs)[3]。サルヴァトーレ・ブリガグリオの弟。
経歴[編集]
1980年3月31日までニュージャージー州フォートリーの全米トラック運転手組合(チームスターズ)第184支部のメンバーおよび役員だった。第184支部は1980年5月に第560支部と合併したが、ゲイブは第560支部のメンバーにはなっていない[2]。ウェブサイト「Finding Hoffa」は第84支部の副支部長だったとしている[1]。ただし1975年のニューヨーク・タイムズは「アントニー・プロヴェンツァーノの側近」で「第560支部の強硬派」だとしている[4]。アントニー・プロヴェンツァーノが率いるプロヴェンツァーノ・グループは第560支部を支配していた。
1975年7月30日に起きたジミー・ホッファ失踪事件の第1容疑者の1人となった。同じくホッファ失踪事件の第1容疑者の1人であるフランク・シーランは、FBI作成のホフェックス・メモに記されたホッファの拉致と殺害に関する9人の第1容疑者(アントニー・プロヴェンツァーノ、スティーヴン・アンドレッタ、トマス・アンドレッタ、サルヴァトーレ・ブリガグリオ、ガブリエル・ブリガグリオ、フランク・シーラン、ラッセル・ブファリーノ、アントニー・ジアカローネ、チャッキー・オブライエン)の内、ゲイブだけは無実だと1999年にチャールズ・ブラントに明かしたとされる[5]。
1979年2月22日、アントニー・プロヴェンツァーノ、スティーヴン・アンドレッタ、トマス・アンドレッタ、ラルフ・ペレッキアとともに、1969年から1977年の間にシートレイン・ラインズ社にサービスを提供していたトラック運送会社から労使間和平の見返りを要求し受領していたとして、RICO法違反でニュージャージー州で起訴された。1979年5月25日にこれらの罪状で有罪判決を受け、同年7月10日に7年の禁固刑を言い渡された[2]。ミネソタ州サンドストーンの連邦刑務所に収監され、ロサンゼルス・タイムズによると、1983年に仮釈放され、ニュージャージー州ノースバーゲンのトラック運送会社で運転手として働いていた。この会社はスティーヴン・アンドレッタが関わっていたものとされる[1]。
2020年3月にストリーミングサービス「Fox Nation」でホッファ失踪をテーマとしたシリーズ「謎:ジェイムズ・R・ホッファの失踪」の第3話「ブリガグリオのプール」が配信された。FOXニュースのキャスター、エリック・ショーンはゲイブの行方を追い、ゲイブにホッファが以前の家のプールか、兄のプールの下に埋められているのかと尋ねた。ゲイブは逆に「あんたはここに来る前に飲んでたのか、それとも何かでハイになってるのか?」と尋ね[3]、ショーンをたしなめた[1]。
出典[編集]
- ↑ a b c d “Briguglio Brothers”. Finding Hoffa (2020年). 2022年7月18日確認。
- ↑ a b c “United States v. Loc. 560, Intern. Bro. of Teamsters, 581 F. Supp. 279 | Casetext”. casetext.com. 2022年7月18日確認。
- ↑ a b “Eric Shawn: I tracked down one of last living Jimmy Hoffa suspects. Here's what happened next”. FOX NEWS (2020年5月20日). 2022年7月18日確認。
- ↑ “HOFFA ABDUCTORS REPORTED NAMED”. nytimes.com (1975年12月5日). 2022年7月5日確認。
- ↑ チャールズ・ブラント著、高橋知子訳『アイリッシュマン 下』ハヤカワ文庫NF、2019年、241頁