カーマニア

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カーマニアとは、自動車趣味とする人を指す和製英語である。自動車趣味とも。クラシックカースポーツカーだけでなく、商用車を含めた自動車趣味まで網羅しており、バスを趣味にする人も多く、こちらはバスファンとして一つのカテゴリを築き上げている。

概要[編集]

自動車にまつわる趣味は多く、クラシックカーなどのレストアや収集などを始め、ドライブメンテナンスそのものを趣味にする者も多い。サーキット走行ミニカー収集、プラモデル製作も自動車趣味に入るとされ、近年ではゲームもその一つに数えられることもある。自動車趣味は他の趣味との相性も良く、写真が趣味であれば愛車をより綺麗に撮ることができ、旅行が好きであれば愛車を旅行の移動手段にしたり、バスファンであれば珍しい車両を見に遠征する者や、実際に乗車して装備や乗り心地、エンジンサウンドを楽しむこともできる。プラモデルを趣味にしているものが愛車の仕様を再現することも多い。

同じ型式やシリーズであったり、同一メーカーの自動車を所有するオーナーで構成されるオーナーズクラブがあったり、全国から集結するミーティングが開催されることもある。

なお、趣味の形態が多分化した弊害として、自動車を趣味にする者でも方向性の違いで衝突することは多く、トラブルの原因になることも多い。

自動車文化[編集]

20世紀初頭から自動車を趣味とする文化が形成され始め、イギリスにおいては1987年にイギリス自動車クラブが設立された[注 1]。当初は貴族などの富裕層娯楽であったが、現在のようにステータスとしての車ではなく、純粋に速さを競ったり、娯楽としての自動車趣味であったとされる。自動車競技もこのころから始まっており、当時のサーキット紳士の社交場でもあったらしい[注 2]。日本においても1910年(明治43年)に自動車のオーナーズクラブが設立されており、大隈重信渋沢栄一などが名を連ねていた。

このような英国式・欧州式の貴族的自動車趣味を継承している日本であるが、モータリゼーションにより一般庶民も自動車を手にし、走り屋に代表されるチューニングカーや見た目のカスタムにこだわるドレスアップカー、車体にアニメキャラなどを描く痛車など、日本初の自動車文化と趣味のあり方が発信されている。

ルーツが同じものでも国々で異なる文化が醸成されることも多く、それらの文化の輸出入も盛んである[注 3]

愛車[編集]

カーマニアが自ら所有する自動車のうち、特にお気に入りの車を指して愛車と呼ぶ。「自分が所有する車」としてはマイカーという言葉があるが、愛車はニュアンス的にはマイカーよりも大事に、その車が好きで乗っている場合などに使われることが多い。

趣味で乗っているだけあり、こまめに洗車したり、ディーラーに依頼するほか自ら点検整備を実施するなど、コンディションをよく保とうとする努力をしている人は多い[注 4]

一方で自動車を単なる移動手段としてしかみなさない人も多く、そういう人の無神経な言動に心を痛めているカーマニアは多い。これは日本国内だけの問題ではなく、早くから自動車が普及した欧州などでも同様であり、「縦列駐車時にはバンパーをぶつけて駐車する」などと言う文化が形成されてしまって嘆く欧州の自動車趣味者は多い。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. なお、1907年にはエドワード7世の勅令により王立自動車クラブに改称され、今なおFIA加盟団体として活動を続けている
  2. ちゃんとした意味で
  3. アメリカからやってきたUSDM系カスタムやJDM系カスタムなど
  4. 洗車していないから、コンディションが悪いから愛車ではないということはない