走り屋

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走り屋(はしりや)とは、公道上で暴走行為を行う者のうち、特に速さを追及して暴走する者を指す言葉である。海外におけるストリートレーサーに相当する。

概要[編集]

警察においては違法競走型暴走族として分類されており、所謂暴走族の一種である。一方、走り屋たちは暴走族と呼ばれることを嫌い、普段はマナーを守って走ったり、一つのを事故が起きないように勝手に交通規制(モータースポーツにおけるマーシャルを立たせる)するなど、無法者とは違うというアピールをすることもあるが、結局は速度超過や不正改造、騒音や道路施設の損壊など、迷惑行為を挙げればきりがなく第三者からすれば団栗の背比べである。

暴走族が厳しい上下関係や上納金など、組織としてのしがらみが強い集団であり、それを嫌ったものが走り屋に流れ着くことも多かったという。そのため、走り屋のチームも存在するものの暴走族よりもつながりが希薄であり、一匹狼の走り屋も存在していたという。その一方で最速という言葉に対しては思い入れが強く、最高速や最速タイムを競い合うことも多いものである。

分類[編集]

一口に走り屋といってもそのステージや走り方によっていくつかに分類されるものである。ここでは代表的なものを挙げる。

湾岸族[編集]

首都高速湾岸線など、長いストレートを持つ高速道路で最高速チャレンジするものを指す。公道300km/hという常軌を逸したトライを繰り返しており、事故発生時の被害はことさらに大きいものである。また、道路の劣化に伴う補修も追いつかず、年々コンディションが悪化することから普通に走る分には気にならないギャップも命取りになることもあるなど、常人には理解できない領域であることは言うまでもない。

ルーレット族[編集]

湾岸族同様、高速道路を中心に暴走し、環状になっている高速道路の1週当たりの速度を競うものである。場所によっては湾岸族と兼業のものもいる。首都高速のC1であれば通常20分の所を10分以下で一周するような走り方をしている。

ドリフト族[編集]

速さではなくいかに目立つかに重点を置いたものである。深夜の峠だけでなく、駐車場や埠頭など、広い場所でドリフト行為を行っている。一方、日中の交差点などでドリフトする迷惑な輩も多く、集団で走る暴走族にも劣らないどころかよりひどい被害を被ることも多い。また、ドリフトにより路上に多くのタイヤ痕を残しており、近年は意図的なものは器物破損として検挙されるようになっている。現在はサーキットにおけるドリフトが一般化しており、そちらでドリフトを楽しむものが多い一方で自己顕示欲から公道の目立つところでドリフトし、SNSなどに投稿する例もみられる。

ローリング族[編集]

深夜の人気のないなどで区間最速を競ってタイムアタックしたり、2人以上でバトルするものである。峠道は路面状況も悪く、連続するコーナーによる見通しの悪さや勾配による車両操縦への影響などから運転技術が要求されるものである。一方、未熟なものによる事故や一般車との事故、騒音による近隣住民への被害など、かなり社会問題化していたこともある。そのため、警察の検問や夜間の進入禁止措置が取られることもあった。

ゼロヨン族[編集]

産業道路など、広い直線道路でドラッグレースを行うものである。かつては国道246号青山通りに始まり、それから各地でゲリラ的に行われていた。取り締まりに合わせてスピードハンプを設けるなど、意図的に速度を出せないような対策が取られた結果 急速に数を減らしていった。

雰囲気組[編集]

本気で走る「本気組」の対になる存在であり、見た目をそれっぽくして雰囲気で走っている層を指す言葉である。多くは湾岸族やルーレット族の本気組に対して使われていた。現在では大黒PAなどに多く生息しており、PAをオートサロンと勘違いして長時間占拠することなどから本当に休憩したいドライバーの迷惑となっており、本気で嫌われることも珍しくない。

Twitter峠組[編集]

何かと炎上するX(旧Twitter)で多く観測されるもの。たいてい違法行為を自ら投稿し、SNS的に炎上したり物理的に炎上したりしている。

関連項目[編集]