カブラヤオー

カブラヤオー
品種	サラブレッド
性別	牡
毛色	黒鹿毛
生誕	1972年6月13日
死没	2003年8月9日
父	ファラモンド
母	カブラヤ
母の父	ダラノーア
生国	日本（北海道新冠郡新冠町）
生産	十勝育成牧場
馬主	加藤よし子
調教師	茂木為二郎（東京） → 森末之助（東京）
競走成績
生涯成績	13戦11勝
獲得賞金	1億7958万7300円

カブラヤオー（1972年6月13日 - 2003年8月9日）とは、日本の競走馬・種牡馬である。他の馬が絶対真似できない驚異的なハイペースで逃げまくった狂気の逃げ馬。

概要

父・ファラモンドはフランスからの輸入種牡馬で、現役時代の成績こそ11戦2勝という数字の見栄えは悪いが、勝鞍は2戦とも重賞競走な上にスプリントレースの1200mとミドルディスタンスの2100mの双方で勝ちを上げた距離適性の幅が広い馬である。母・カブラヤは32戦6勝（うち障害3戦1勝）の成績で繁殖入りした。

1972年6月13日、十勝育成牧場にて生を受ける。この牧場に後にカブラヤオーの馬主となる加藤よし子女史は繁殖牝馬を2頭預託していたが、経済的な事情から当年の産駒2頭を売ることにした。片方はすぐ売れたのだが、カブラヤの72は競走馬としては遅生まれで馬体も見栄えしないことからなかなか売れず、加藤女史の所有で中央競馬の競走馬として登録された。

厩舎に入厩する前の幼少時代、後のカブラヤオーは他の馬に蹴られたことで他の馬を恐れる非常に臆病な性格となり、これが1975年の皐月賞での前半1000m58秒9という超ハイペースを生み出し、追いすがったレイクスプリンターを予後不良に追い込んでレイクスプリンター鞍上の押田年郎騎手に「化け物」と言わしめ、日本ダービーでも前半1000m58秒6、1200m1分11秒8の超ハイペースを通り越した鬼畜ラップを叩き出して並み居る有力馬を皆沈めた。これだけの超ハイペースを叩き出せるのは強靭な心肺能力も持ち合わせていたおかげである。

引退後の1977年より日本軽種馬協会で種牡馬となるが、外国産種牡馬全盛の時代に質の良い牝馬は中々来なかった。それでも一定の成績は残しており、タマモクロスの半妹でエリザベス女王杯を制したミヤマポピーなどを送り出し、2003年8月9日に老衰でこの世を去るまで平穏無事に過ごした。

なおシンボリルドルフに深く惚れ込み、あのディープインパクト相手でもルドルフなら勝てると断言して憚らない岡部幸雄騎手は、日本ダービー時のカブラヤオー相手ではルドルフでも勝てたか分からないとコメントしている。