アストゥリアス州
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アストゥリアス州(アストゥリアスしゅう、ASTURIAS)とは、スペイン北西部、ビスケー湾に臨む自治州である。面積は1万604平方キロメートル。人口は1999年の時点で108万2000人。州都はオビエド。正式名称はアストゥリアス公国(Principado de Asturias)。アストゥリアスの名はケルト系先住民のアストレス(星を意味する)人の名に由来するという。
概要[編集]
アストゥリアス県1県から成立する州で、カンタブリカ山脈が海岸線まで迫り、「スペイン最後の秘境」とも呼ばれている。
紀元前1000年前後にケルト人が入植したのが起源であり、紀元前25年にローマ領となる。8世紀にイスラム教徒がイベリア半島に侵入すると、この地だけはイスラム勢力の支配下に置かれず718年にアストゥリアス王国を建国する。その後、イスラム勢力から領土を奪回するレコンキスタ(国土回復運動)の反撃の際の拠点として機能し、現在までスペインの王国揺籃の地として崇められている。
1388年から1931年にスペインに属しつつも、アストゥリアス公国の名で半独立的な立場にあった。1981年に自治州として成立する。
この州では石炭の採掘がスペインにおいて最大であり、マンガン、鉄鉱などの鉱物資源と水力発電が経済基盤となっている。19世紀後半にスペインで産業革命が開始された際、この州から始まったとされている。