石炭

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石炭 (せきたん)とは、主に化石燃料に用いられる炭化物である。

概要[編集]

青みがかった黒色で固いものであるが、完全に炭化していないものは赤褐色のものもある。無煙炭が最も炭化が進んでおり、燃焼しても煙を出さないことから、かつては軍艦の燃料としていた。泥炭はウイスキーの香り付けとして用いられる。日本産の石炭は国外の石炭よりも2~3億年新しいが、それでも炭化が進んでいるのは火山の影響であると言われている。

石炭の種類
名称 特徴
無煙炭 最も炭化が進んだ。軍艦の燃料となった。
瀝青炭 火力が強く、製鉄の原料となる。
亜瀝青炭 日本国内で最も多く産出される。
褐炭 火力が悪く、原産地で発電に使われる。
泥炭 ウイスキー製造の際に使われる。
コークス 瀝青炭を蒸し焼きにして作られる。

自然史[編集]

石炭紀に繁栄した植物の木本は、地中に堆積した植物の遺骸となって堆積し、長い年月の間に高い圧力が加わり、水分が抜け、炭化したものが石炭である。化石燃料のいわれである。

社会史[編集]

古くから燃料として使われたが、18世紀の蒸気機関の発明によってこの燃料として使われ、産業革命になくてはならない存在になった。19世紀からは世界各地で炭鉱が開発され、製鉄、発電にも大量に使用された。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 渡嘉敷哲ほか『新ひとりで学べる11地学ⅠB』清水書院2003年8月20日第16刷発行