こちら葛飾区亀有公園前派出所
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(こちらかつしかくかめありこうえんまえはしゅつじょ)は、秋本治による日本の漫画作品。通称「こち亀(こちかめ)」。
概要[編集]
派出所(現在の交番)勤務の主人公である警察官・両津勘吉の破天荒な性格・行動と常識外れな身体能力により両津周辺で巻き起こる騒動を描いたドタバタコメディを主軸として、時に両津の少年時代を描いた昭和ノスタルジーや人情家でもある両津の人情物語を絡めた人間性のある日常物語とも呼べる長期連載漫画作品となっている。
『週刊少年ジャンプ』1976年42号より連載開始。『週刊少年ジャンプ』で最も長期連載されている漫画となっており、休載をせずに「少年誌の最長連載記録」のギネス世界記録をもっている。
メディアミックス展開として映画化(せんだみつお主演)、TVドラマ化(香取慎吾主演)、アニメ化などが幾度か行われている。
連載当初、当時の人気漫画家山上たつひこをもじった「山止たつひこ(やまどめ たつひこ)」というペンネームで連載していたが、苦情もあって本名の「秋本治」名義に変更している。
長期無休連載であるため時事ネタが逐次作品に反映されるほか、作者の多岐に渡る趣味(軍事知識、模型、ラジコン、流行スポーツ、パソコン、パチンコ、競馬など)もそのとき興味のあるものが両津の趣味として描かれる。このうち、趣味に関する知識については関連本『カメダス』(アメダスのもじり)として、たぶん人殴ったら殺せるレベルの超絶分厚い雑学事典として定期的に出版されている。
1976年、すなわち連載初期のこち亀における主人公・両津勘吉は大変な乱暴者として描かれており、問題発言(現在から見れば)が多かった。例えばコミックス第1巻における発言で「きさまのようなヤツを逮捕するケチな桜田門じゃねえ! 射殺してやる!」という過激な発言があった。これは警察が射殺を当然のように思っているようなセリフともとれるため問題となり、後のコミックスでは「わしをとうとうおこらせたな! ただじゃすまんぞ!!」に修正されている。
2016年終盤、単行本200巻を以て連載終了した。
登場人物[編集]
葛飾区亀有公園前派出所[編集]
キャラクター | 演じた声優(声)または俳優(演) | 解説 | |||
両津 勘吉 (りょうつ かんきち) | - | 声:ラサール石井 / 田中真弓(少年時代) / 内海賢二 演:せんだみつお / 香取慎吾 | - | 本作の主人公。警察官以外にも数多くの副業を行っている。それによって一時的に儲けても調子に乗って無一文になったりする。仲間からも度を過ぎた行動に呆れられることも多いが、嫌われてはいない。 設定年齢は30~40代の中年。 初期は1943年生まれという設定になっていたが、現在は「(他の登場人物たちと同じく)漫画空間では歳を取らない」ということになっている。 ちなみに実世界と同じく加齢していた場合(2016引く1943)、73歳となる。 | |
中川 圭一 (なかがわ けいいち) | - | 宮本充 / 菊池こころ(少年時代) | - | 通称「中川」。中川財閥の跡取り息子であり自身も多数の財閥関連代表取締役社長でもあるセレブ。両津の後輩として派出所勤務している。20代後半。 | |
秋本・カトリーヌ・麗子 (あきもと・カトリーヌ・れいこ) | - | 声:森尾由美 / 土井美加 演:香里奈 | - | 通称「麗子」。日本人とフランス人のハーフで社長令嬢、中川と同じくセレブ。20代前半。 | |
大原 大次郎 (おおはら だいじろう) | - | 声:菱谷紘二(1 - 15話)→佐山陽規(16話 - ) | - | 両津、中川、麗子ほか派出所勤務の巡査たちの直属上司で巡査部長。50代。 両津に対して厳しい態度を取るが、本音では息子のように思っている。 | |
寺井 洋一 (てらい よういち) | - | 声:茶風林(1 - 98話)→林家正蔵(99話 - ) | - | 派出所勤務の巡査のひとり。マイホームを僻地に購入して以降出番が減少している。丸井 ヤング館(まるい ヤングかん)の名もある。 | |
戸塚 金次 (とつか きんじ) | - | 声:竹本英史 | - | 刺青を入れた江戸っ子の巡査で、両津と共によく悪事仲間となっていた。「両津とキャラが被る(作者談、カメダス)」という理由によりある時期から急速に出番がなくなっている。 | |
日暮 熟睡男 (ひぐらし ねるお) | - | 声:牛山茂(7 - 125話)→今井敦(126話 - ) | - | 予知能力を持つがその能力を発揮するために4年間の睡眠が必要であり、オリンピックの年にしか登場しないというイロモノ巡査。 予知能力を使用した検挙率が非常に高いため、特別に睡眠中も給与が支払われている。 睡眠中は冬眠状態で一切の食費が掛からないため金持ちなのだが、起こす役目が両津に一任されているため毎回使い込まれてしまう。 なお、オリンピック以外の年に目覚めさせてしまうと激怒し超能力を使用して暴れ回るはた迷惑な存在でもある。 | |
屯田 五目須 (とんだ ごめす) | - | 声: | - | 警視庁葛飾署(のち新葛飾署)の署長で警視正。元の名は亀森鶴吉だったが改名した。家族が非常に多い。両津が起こすトラブルに巻き込まれやすいが、屯田も調子に乗りやすく懲戒処分を受けている。大原大次郎とは若い頃からの親友。 | |
本田 速人 (ほんだ はやと) | - | 声: | - | 新葛飾署交通機動隊の巡査。身長175センチ。体重40キロ。誕生日は2月29日。血液型はAB型。下町のバイク店の長男で、元暴走族総長として数々の伝説を残した。交通機動隊ではそのバイクテクニックから、暴走族の取り締まりなどで「二輪の悪魔」の異名をとる。ただしバイクに乗っている時と降りた時で性格が豹変する。両津とは古い付き合いで、パシリとして巻き込まれやすい。 |
外部リンク[編集]
- こち亀.com|集英社 こちら葛飾区亀有公園前派出所公式サイト
- 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト
- TBS ドラマ 『 こちら葛飾区亀有公園前派出所 』
- こちら葛飾区亀有公園前派出所 アニメ特集|GYAO! ギャオ
- こちら葛飾区亀有公園前派出所 | アニマックス
こちら葛飾区亀有公園前派出所(原作:秋本治) |