食堂車
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食堂車 (しょくどうしゃ)とは、車内に調理設備、供食設備のある鉄道車両である。
概要[編集]
乗客の乗車時間が長い長距離列車に連結される。調理や食器の水洗いのために床下や車内、屋根上などに大きな水タンクがある。客用扉がないことが多く、代わりに物資搬入扉がある。開放式便所からの汚水で料理が汚れないよう、早期に冷房化された。全室食堂車が多いが、輸送力増強のために合造車も存在した。また、軽食のみを提供するビュフェも存在した。後年、冷房のためにディーゼル発電機が床下に設置され、固定編成の電車の時代になると床下に空気圧縮機や電動発電機が設けられた。調理も熱源は当初は石炭、後に電気となった。液体燃料や気体燃料は使用されなかった。また、蒸気機関車からの高圧蒸気も使用されなかった。
歴史[編集]
乗車時間が長くなる長距離列車では乗客に対して有償で食事の提供を行う必要があった。当初は長時間停車する主要駅のレストランを使用させたり、弁当の販売を行っていたが、客車に貫通路は設けられ、他の車両に行けるようになると食事の調理、提供を専門に行う車両が登場した。当初は優等車両の乗客にだけ食事の提供を行った。調理室には氷冷蔵庫と石炭レンジが設けられた。食堂のテーブルは枕木とは直角方向に長手に設けられ予約制のフルコースの料理が提供された。第一次世界大戦の講和条約は食堂車で行われたが、このときもこの室内構造が生かされた。
日本の食堂車[編集]
詳細は「日本の食堂車」を参照