隧道

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国境の長いトンネルを抜けると雪国であった

 - 川端康成『雪国』

隧道の写真

隧道 (ずいどう)とは、何らかの目的で自然物に人工的に作られた土木構造物である。

概要[編集]

緩い勾配の道を通す目的で山岳に作られたり、地上に道を作る土地が無いので地下に作られたりする、地中に穴をあけて通した道のこと。高い地圧に対抗するために断面が馬蹄形であることが多いが[1]、半円形や長方形の場合も多い。また、コンクリート煉瓦で断面を覆うことが多いが、古いものは素掘りとなっている。

長所と短所[編集]

長所
山岳を迂回することなく直線で結ぶことができる。騒音をほぼ完全になくすことができる。特に高速で走行する新幹線などに有利。
短所
建設費が高額となる。山岳トンネルの場合、トンネル上部に集落がある場合、水涸れが起きることもある。

詳細は「丹那トンネル」を参照

。鉄道トンネルの場合、車内では気圧の変動が激しくなり、特に断面の狭い単線トンネルや、高速で走行する新幹線のトンネルでは耳障りな音が出たりする。

工法[編集]

歴史[編集]

隧道の建設は高度な技術と費用を要し、着手されたのもある程度大きな国家が出来た頃である。ローマ帝国は上水道を通すために建設を行ったほか、侵攻する敵の城壁の下に隧道を掘り、難攻不落な要塞を陥落させた。しかし、道路に隧道を掘ることはなかった。内部の照明を行うことができなかったからである。随所に明かり取り窓を設けることによって解決したこともあった。

主な隧道[編集]

脚注[編集]

  1. 単線鉄道の場合は顕著。

参考文献[編集]

  • 天野光三・前田泰敬・三輪利英『第2版図説鉄道工学』丸善株式会社2001年3月25日発行。
  • 椹木亨、柴田徹、中川博次『土木へのアプローチ』技報堂出版1999年1月25日3版1刷発行。


関連項目[編集]