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附属池田小事件
附属池田小事件(ふぞくいけだしょうじけん)とは、2001年(平成13年)6月8日に大阪府池田市の大阪教育大学附属池田小学校で発生した無差別殺傷事件(殺人・殺人未遂・銃刀法違反・建造物侵入)である。単に池田小事件とも呼ばれることもあるが、地元で「池田小」と言えば池田市立の池田小学校を指す場合が多く、事件のあった学校名はフルで「大阪教育大学教育学部附属池田小学校」と表記し、略す場合は「附属池田小」と表記する。
概要[編集]
大阪教育大学附属池田小学校へ宅間守が侵入。児童8人を出刃包丁で刺殺し、児童及び教職員15人に重軽傷を負わせた。単独犯で23人を死傷させたのは当時の日本の犯罪史上稀に見る規模で社会に大きな衝撃を与えた。
宅間は附属池田小の東門前に車を止めて校内へ侵入。南校舎1階の2年南組の教室内にいた児童5人を刺殺、続いて2年西組教室内で2人を殺害。更に2年東組で2人を切りつけ、音楽の授業からホームルームに一番早く戻ってきた1年南組の男子児童を刺殺、他の児童も次々と切りつけた。更に取り押さえようと格闘した教師2人にも怪我を負わせた末に取り押さえられた。
裁判・判決[編集]
初公判は2001年12月27日に大阪地方裁判所で開かれ、宅間は起訴事実を全面的に認めた。
2003年(平成15年)5月22日の公判で検察は宅間へ死刑を求刑。同年8月28日に大阪地裁刑事第二部は求刑通り死刑判決を言い渡した。この死刑判決言い渡しの際、通常は後回しにされることが多い判決主文が先に読み上げられた。死刑判決を受けた宅間は控訴しない意向を示したが、弁護団は大阪高等裁判所へ控訴。しかし宅間は自らの意思で控訴を取り下げ、第一審段階で死刑判決を確定させた。そして死刑の確定からおよそ1年後の2004年(平成16年)9月14日に刑が執行された。
事件発生からおよそ3年、死刑確定からおよそ1年という期間での死刑執行は異例だが、現場で現行犯逮捕されて罪を認めており、冤罪の心配がないこと、本人が贖罪の意思を示していなかったことなどが重なって早期執行につながったとされる。
事件後[編集]
この事件をきっかけに、学校・幼稚園などの教育関連施設への部外者立ち入りが厳しく規制されるようになった。設備点検等で授業時間中に校内へ大人が立ち入る場合、職員室・事務員室・守衛門で入校手続きを行い、正規の来校者であることを示す来校証を掲示することが殆どとなった。
この事件で犠牲となった松本零士のファンだった女子児童の名前が松本原作のOVA『大YAMATO零号』のヒロイン名に採用された。