殺人

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殺人 (さつじん,英:murder) とは、殺意をもって人の生命を侵害する犯罪である。殺人の罪を殺人罪という。

自殺すなわち自分自身を殺す事は殺人罪にはならない。

刑法[編集]

殺人罪は刑法犯であり、重罪である。 第199条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

構成要件[編集]

構成要件は3つである。

  • ① 人
  • ② 人を殺す行為
  • ③ 故意

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生命を侵害しても、動物では殺人罪にならない。胎児の場合は、どこから人と解釈するかが問題となる。4通りの説があるが、現在は一部露出説が主流である。

  • 陣痛開始説
  • 一部露出説
  • 全部露出説
  • 独立呼吸説

人を殺す行為[編集]

殺意をもって人の生命を残絶する行為である。人を殺す行為の手段・方法は問わない。

故意[編集]

加害者が自分の行為により人を死亡させると認識し、そうなっても構わないと認容し、あえて殺害行為を行ったことをいう。

殺人の主な態様[編集]

  • 刺殺 - 包丁などの刃物で刺して失血させて死に至らしめる
  • 斬殺 - きり殺す
  • 絞殺 - ひもなど細長い物で首をしめて殺す
  • 溺殺 - 溺れさせる
  • 扼殺 - 手で首をしめて殺す
  • 撲殺 - 殴り殺す。棍棒・ビール瓶など硬い物で殴り殺す。
  • 毒殺 - 毒物を摂取させて殺す。
  • 不作為による殺害行為 - 扶養義務を負う母親が、子どもを殺す意図であえて授乳せずに餓死させた
  • 射殺 - 銃で撃って殺す。
  • 焼殺 - 焼き殺す。
  • 電殺 - 高圧電気などで感電死させる。

動機[編集]

富山県警察本部刑事部科学捜査研究所の財津によれば、殺人の動機の統計分析では次の6類型がみられた[1]

  1. 怨恨型-「恨み」や「怨恨」,「憤慨」
  2. 心中目的型-「自殺」や「生活苦」,「金銭」
  3. 口論・痴情型-「口論」・「激高」・「喧嘩」に加え,「別れ話」・「交際」・「邪推」・「妊娠」・「復縁」など
  4. 暴力団抗争型-「抗争」・「暴力団」・「報復」・「組員」など
  5. 金銭目的型-「借金」・「返済」・「生活」・「多額」・「金」・「生活費」・「遊興費」など
  6. 介護悲観型-「介護」・殺人の動機は千差万別、

参考文献[編集]

  1. 財津亘(2015)「テキストマイニングによる最近 10 年間の殺人事件における殺害動機の類型化」日本心理学会大会発表論文集,79(0),公益社団法人 日本心理学会