野呂信次郎

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野呂 信次郎(のろ しんじろう、1909年7月28日 - 1987年10月19日)は、音楽評論家。妻はピアニストの野呂愛子[1][2]

経歴[編集]

静岡市生まれ[3]。静岡県立静岡商業学校卒業[3]。1927年受洗[4]。1937年青山学院神学部卒業[2]日本メソヂスト教会大塚講義所牧師[5]横浜・蓬萊町の日本メソヂスト横浜教会にいたとき、信者の労働者が工場で右腕を失う事故に遭い、ベッドに寝かされた労働者から讃美歌を頼まれたのをきっかけとして[1]、新聞記者に転身し「音楽評論の道を通して、社会主義のために闘う人」となる[3]読売新聞社編集局、朝日新聞社企画部・学芸部などの記者を務め[5]、1964年朝日新聞社を退社[3]。その後、武蔵野音楽大学教授として教鞭を執る傍ら、全国文化運動協会(全文教)副会長[3]民社党静岡県連副会長に就任[6]。1974年7月の第10回参議院議員通常選挙の静岡県選挙区に民社党公認で立候補するが落選。1976~1982年全文教第4代会長[2]。著書に『ベートーベン』(ポプラ社、1966年)、『名曲物語』(社会思想社[現代教養文庫]、1969年)など[2]

NHK連続テレビ小説エール」の登場人物・大倉憲三のモデルであるとされる。

著書[編集]

単著[編集]

  • 『世界をめぐる名曲のアルバム』(名曲堂、1950年)
  • 『オペラは愉し』(名曲堂、1951年)
  • 『世界の音楽家――少年少女のための名曲解説』(牧書店[学校図書館文庫]、1954年)
  • 『名曲と楽聖のはなし』(音楽之友社[少年音楽文庫]、1955年)
  • 『学年別・名曲の事典』(牧書店、1958年)
  • ベートーベン』(梶鮎太絵、ポプラ社[世界伝記全集]、1966年)
  • 『名曲物語』(社会思想社[現代教養文庫]、1969年)
  • 『世界の音楽家ものがたり』(こさかしげる絵、講談社[少年少女講談社文庫]、1979年)

共編著[編集]

  • 『ジョン・ウェスレーと音楽』(津川主一共著、教文館、1937年)
  • 『少年少女世界伝記全集1 アメリカ編(1)』(白木茂、石森延男、富塚清著者代表、講談社、1960年)
  • 『少年少女世界伝記全集9 ロシア編』(中村白葉、野村光一、日下実男著者代表、講談社、1961年)
  • 『少年少女学習百科全集(7) 美術と音楽』(嘉門安雄共編、講談社、1963年)
  • 『幼年世界伝記全集(6)ベートーベン アンデルセン ニューベリー ディズニー』(松谷みよ子、白木茂、久米みのる共著、講談社、1965年)
  • 『世界人物事典』(吉田精一、吉岡力、田名網宏、竹内均、嘉門安雄共編集委員、旺文社、1967年)
  • 『少年少女全集伝記と美しいお話(6)ベートーベン アンデルセン ニューベリー ディズニー』(松谷みよ子ほか共著、講談社、1976年)

訳書[編集]

  • ヒルヤー、ブロワー『世界ジュニアノンフィクション全集3 地理・芸術編』(別枝篤彦訳者代表、講談社、1962年)
  • ウェルズ、フリーマン『世界の名作図書館46 子どものための世界史物語・十人の音楽家の物語』(講談社、1970年)

出典[編集]

  1. a b 「連載 このひとを訪ねて 第12回 全文教会長 野呂 信次郎氏」『同盟』第228号、1977年7月
  2. a b c d メールレポート「友愛労働歴史館たより」第102号PDF友愛労働歴史館、2016年1月18日
  3. a b c d e 村田宏雄「のろ信次郎さん――働く人々に現実の福音を」『革新』第45号、1974年4月
  4. 日本基督教聯盟年鑑部編『基督教年鑑 昭和13年版 便覧篇・人名篇』日本基督教聯盟年鑑部、1937年、502頁
  5. a b 「天翔る新人群」『革新』第29号、1972年12月
  6. 「参議院候補者紹介」『革新』第41号、1973年12月