花譜
花譜(かふ・KAF)とは、KAMITSUBAKI STUDIO(神椿)に所属するバーチャルシンガーである。神椿所属のバーチャルシンガーによる5人組グループ「V.W.P」を構成するメンバーでもある。特徴的な歌声に定評があり、2021年には花譜の歌声をもとに音声合成ソフトウェア「Cevio AI 可不(KAFU)」がリリースされている。
概要[編集]
2018年にバーチャルシンガーとしてデビューし、当時14歳であったという。当時から3Dアバターを用いて活動しており、素顔や本名などは一切公表されていない。ウィスパーボイスが特徴的であり、儚げに揺れるような声であるのに力強さを感じることもある歌声である[注 1]。ボカロPとして名を馳せたカンザキイオリがメインコンポーザーとなり、自身の活動と並行してオリジナル楽曲を手掛けている。 アバターはPALOW.が担当しており、桃色の髪と三原色による瞳[注 2]が特徴の姿である。
YouTuberではなくバーチャルシンガーとして活動しているが、YouTubeにチャンネルを持っているほか、バーチャルYouTuberとのコラボもあることから同じバーチャルYouTuberであると分類されることも多い。また、CevioAIのライブラリにもなっていることから、独特の歌声も相まっていわゆる「ボカロ」の一種であると誤認されることも少なくない[注 3]。
花譜のファンは「観測者」と呼ばれ、V.W.Pの発足後はほかのメンバーとの区別のため「観測者花組」[注 4]となった。V.W.Pのメンバーのファンはそのメンバーの名の一つを取り、「観測者〇組」とされているため、花譜の場合は「花」の字を使用している。
ライブ活動[編集]
2019年に初のワンマンライブ開催に向け、クラウドファンディングを開始。目標金額500万円に対し4,000万円の支援が集まり8月に開催される運びとなった。この初のワンマンライブは「不可解」と名付けられ、渋谷にあるLIQUIDROOMで開催された。チケットは即完売し、YouTubeLiveによる生配信のほか、映画館やカラオケルームでのライブビューイングを行った結果、Twitterにおいてライブのハッシュタグである「#花譜不可解」がトレンド世界1位になるなど注目を集めた。2020年には2019年の「不可解」を再構築した「不可解(再)」を無観客ライブとして配信。Twitterにおいては世界一位とはならなかったものの、「#花譜不可解再」がトレンド日本1位となった。
2022年8月には日本武道館でワンマンライブを開催。バーチャルシンガー(バーチャルYouTuber)としては初となるワンマンライブである。なお、バーチャルシンガー(VOCALOID)としては2015年に初音ミクが史上初となっている。
可不[編集]
CevioAIのライブラリの一つであり、前述のとおり花譜の歌声をもとにしている。そのため、当然ながら花譜に似た声質で歌わせることも可能である[注 5]。花譜とは「音楽的同位体」とされ、可不と花譜は似ているが全く違う存在であるとされている。アルファベット表記は「KAFU」であり、花譜の「KAF」にあなた(YOU)という意味を込めてKAFUとなっている。キャラクターデザインは花譜と同様にPALOW.氏が担当しており、白を基調にした花譜といえるような姿をしていてどことなくSFチックな衣装を纏っている。
なお、近年はカレーうどんやシチューうどんなどを手に活動している様子が多く観測されている。かつてのボカロ持ち物戦争のようにキャラクターに持ち物が定着したような懐かしさも観測されている。