生成的人工知能

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生成的人工知能(せいせいてきじんこうちのう)または生成AI(せいせいエーアイ)とは、利用者の指示に基づいて文章画像音声などを生成できる人工知能(AI)のことである。アメリカ新興企業オープンAIが開発した対話型のチャットGPTが特に知られている。Web上にある大量のデータで学習し、自然な表現で質問に答えたり、指示に忠実な画像を作ったりするなど便利な点が多いのだが、個人情報の不適切な収集や誤情報の拡散といった危険性もあるとされている。

問題点[編集]

消費電力[編集]

生成AIの学習やAI推論のために電力を大量に使用することが懸念されている。これには、地球温暖化なども関係する。

これへの対策として、より効率的な半導体素子や新エネルギー(核融合など)の研究がある。

また、「人間の脳はAIで模倣できた」あるいは「人間の脳は単なる線形のあつまりでしかなく、特別なことはない」という言論が目立つ中で、「生成AIの莫大な電力消費に対して人間の脳は省エネだ」という再評価もある。

一方で、「莫大な電力消費というのは誇張した表現であり、現代の人類文明の消費エネルギーに比べれば小さい」という主張もある。

学習データ[編集]

学習のために大量のデータを用いるが、その調達が問題となる。個人情報の不適切な収集もその一つ。

他には、アフリカの英語圏の貧困層にデータを格安で提供させているのではないかという問題もある。

さらに、生成AIが作成した"汚染されたデータ"(AIが作成したデータ)を使用する問題がある。AIの学習のために、AIのデータを入れ続けると問題があるため。

汚染[編集]

生成AIが作成したしたデータが世の中に広まりすぎて、もはやそれを排除できない問題。

自分の絵が、人間がつくったものなのか証明ができない画家たちへの悪魔の証明が多発しているのもこれが原因。

また、AIの学習のために、人間のデータのみを使いたいときにも汚染が原因の問題が発生する。

他に学術論文の世界では、生成AI台頭後に急速に使われるようになった英単語が存在する。これは、英語ネイティブ(特に英米)の論文では、元来あまり使わない表現である。アフリカの英語圏などから得たデータが生成AIに学習されて、論文中に取り込まれ、さらにそれを生成AIが学習することで拡散している。もはやこの手の言語空間の汚染は止められなくなっている(もとより、自由主義的な体制下では流行るものは制御できないと言われ、また言語は生き物であり変化しつつけるとは言われ続けてきたが、AIがここまで影響力をもつと検証されたのは後年)。ある種のミーム進化である。

誤情報の拡散[編集]

生成AIは必ずしも完璧な回答を答えるわけではなく、むしろ間違いも多いので誤情報の源になる。

また、多くの人がそれらしい画像を作れるようになったことでフェイクニュースの拡散が容易になった。 初期のAIでは、不自然な点があり見分けがついたが、徐々に人間には判別不可能になりつつあり、そのうち完全に不可能になる懸念がある。 これに対して、別AIに判定させるという対策が考えられているが、いたちごっこになると懸念される。