ミーム

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ミーム(meme)とは、イギリスの進化生物学者であるリチャード・ドーキンスが生み出した造語「meme」に由来する。人々の中で伝わってゆく(感染が広まっている)データあるいは情報をいう。

概要[編集]

文化や言語や耕作や音楽・文学や技術などが代表的だが、ときに危険なものもある。マルクスはともかくレーニンのいう「共産主義」などは悪性であり、宗教にもアブナイものがある。「創造論」「三位一体説」なども悪性でもあり悪用されることもある。ただし、悪性・良性というのは人間にとってでしかない。これはミーム自体に意思のようなものはないからであり、環境次第で人間にとって益にも害にもなる。宗教の悪用と宗教による道徳がひとつの例である(反社会的なミーム)。
また、ミームが致死性をもっていても存続しうる。これは、ミームによる人間の死よりも、ミームの拡散の方が高速ならば容易に起こる。利己的な遺伝子と同じように、ミームをもつ人が直接子孫を残す必要はなく、拡散すればミームは残るからである。むしろ、自己犠牲的な貢献がプラスに働くこともある。例えば、一部の宗教指導者は(少なくとも教義上は)子供を残さないようになっているが、その宗教自体は千年単位で続いている。つまり、反出生主義女性だけの街もミームの拡散が働けば持続しうる。
しかし、寄生的な性格をもつミームは拡大すると成立しなくなりうる。これは、ちょうどウイルスガンが宿主を殺していまうと道連れに死ぬようなものである。また、亜種や変異を起こしやすいミームは適者生存の観点では、多様性をもつため生き残りやすいが同時に内ゲバのようなリスクをもつ。これは、変異によって生じたガンの中に更なる変異が生じてガンの中のガンが生まれるようなものである。政治勢力が巨大化するにつれて、先鋭化した一派が分派行動を起こすことはこれにあてはまる(共産性における「原始共産制」と「共産主義」と「マルクス・レーニン的な共産主義」との違いなど)。

人間生活との関わり・利用[編集]

プラズミドなどは単なる「DNA の輪っか」でしかないのが、細菌の間で伝達されて薬剤耐性菌ができたりする。それと同じで、情報交換によってヒト-ヒト間感染をするのがミームである。日本は人口密度が高いところに強力な感染力のあるミームが山ほどいて、世代交代や変位を繰り返しているため、日本は(ワクチン的な)ミームの宝庫であるともいえる。ジャポニズムに始まってマンガ・アニメなど数多くある。そのかわり「海外への文化輸出」などと考えて小細工をすると簡単に感染力が低下して絶滅してしまう。

そんなわけで、海外向けの翻訳マンガ⇒字幕付きアニメ(日本語字幕と海外語訳字幕)という感染ルートは非常に効果的で、これに日本の食文化やカラオケなどと複数ルートになると「日本人は世界で最も悪辣な民族である!」と真顔で逆上しそうになる奴もいた[1]

海外での日本発ミームの感染状況[編集]

すでに海外でも、美術分野でのジャポニズムも含め、多くの大型感染例がある[2]

感染者はジャポニズムに接触し、タタミナイズされ[3]、終末的に「日本教徒」となって日本に永住したりする。「哈日族」や「精日(精神的日本人)」などは中程度の症状である。香港の黄之鋒は日本で「チー牛」と呼ばれてチーズ牛丼を香港店に食べにいったら行列が長くてめげて帰ってきたという。

『スカートの風 ― 日本永住をめざす韓国の女たち』の著者である呉善花は、『私は、いかにして「日本信徒」となったか』で信仰告白をしている。なぜか客家人は 日本発ミームに対してセンシティブであり、李登輝が代表的である。

ヒト以外の生物[編集]

ミームのような現象はヒト以外でも確認されている。ただし、人間が関与している場合もある。例えば、鳥類には人間にハチの巣の在りかを教えて、ハチミツを取ってもらうことでヒトと協力関係にあるものがいる。彼らとヒトは独自の鳴き声や笛の音で意思疎通をするが、そのパターンは地域性がある。その上、その鳥や現地人には遺伝的違いはほとんどない。よって、ミーム進化によって生じたと考えられている。

脚注[編集]

  1. ハマったのは海苔であった。「このカーボンペーパーみたいなものが、夢に出るんだよ!」とか。
  2. 時代的には「多色刷り木版画」としての木版画は確立しており、「浮世絵の極致」と云われる春画もこっそりと輸出されたらしい。エロゲは“HENTAI GAME”として海外で知られている
  3. フランスではタタミナイゼーションされた人々を「タタミゼ」という。

関連項目[編集]