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沿ドニエストル
トランスニストリア(Transnistria)、沿ドニエストル(えんドニエストル、Transdniestria、Pridnestrovie)、公式には沿ドニエストル・モルドバ共和国(えんドニエストル・モルドバきょうわこく、ロシア語: Приднестровская Молдавская Республика; モルダヴィア語: Република Молдовеняскэ Нистрянэ[注釈 1]、ウクライナ語: Придністровська Молдавська Республіка)は、モルドバ近くに存在する未承認国家。
概要[編集]
首都はティラスポリ。通貨は沿ドニエストル・ルーブル。ソ連の崩壊の少し前、モルダヴィアSSRから勝手に連邦内での独立を宣言する。現在もモルダヴィアSSRの国旗を継承している。ソ連崩壊後、独立し社会主義ではなくなったが、国旗は赤地にハンマーと鎌となっており社会主義風である。国内の様々な場所がソ連風で、ロシアよりソ連風である。ソ連と社会主義復活を望んでいる地域と見て間違いない。
通貨は沿ドニエストル・ルーブル。レーニン像やレーニン通りがあるほか、ソ連風のスローガンが至る所にあり、ある店ではСССРのロゴやマルクスの肖像画が展示されている[1][2]。また、日常的にロシア軍の演習が行われているため、常に大砲の音が聞こえる[3]。沿ドニエストルにはパスポートがあるが、未承認国家なのでどこにも行けないため、ただの飾りに過ぎない。
ドニエストル川とウクライナ国境との間の細長い土地にあり国際的にはモルドバとの分離国家である。
2020年まで在任していたモルドバのイゴル・ドドン大統領は、沿ドニエストルとモルドバとの連邦制を敷くことで分離状態を解消しようとしていた。現任のマイア・サンドゥ大統領も当初その方向性で話を進めていたが、ウクライナ侵攻以降は先行きが不透明な状態が進んでいる。
独立の直後より先述の通りロシア軍が駐留しており、ロシアが一定の影響力を持っている。2022年以降、プーチンがモルドバを侵攻する計画を立てていると言われる。ある記事ではロシアによる侵攻によりソ連風のスラブ連邦が設立されると予想されている。ただしプーチンは社会主義の復活までは考えていないとも言われている[4]。
歴史[編集]
5世紀にフン族、7,8世紀にアヴァール族、11世紀にペチェネグ族、12世紀にクマン族、13,14世紀にモンゴルと、東方の遊牧民の支配に置かれることが多かった。 15世紀には北方のポーランド・リトアニアが支配したが、16~18世紀は南方のオスマン帝国の傘下であった。19〜20世紀は概ねロシア・ソ連の支配に置かれた。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ トランスニストリアで話されているルーマニア語は、そのトランスニストリア憲法に規定されているように、「モルドバ語」と公式に呼ばれる。