江夏美千穂

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江夏 美千穂(えなつ みちほ、1916年12月4日[1] - 2004年[2])は、経済学者。東京経済大学名誉教授。

経歴・人物[編集]

東京都生まれ[3]。1939年東京商科大学卒業。日満商事株式会社入社。1941年南満洲鉄道株式会社入社。新京支社調査室第五係。1944年調査局満洲第二調査室。同年応召され[4]、1947年復員。1947年価格調整公団勤務。1950年公正取引委員会事務局勤務。1964年東京経済大学経営学部助教授、1969年教授。1987年定年退職、名誉教授[3]

1979年に上杉聰彦とともにフランス語版『資本論』の翻訳を刊行した。1983年には『資本論』初版、1985年には『資本論』第二版の翻訳を刊行し、マルクス存命中に出版された『資本論』第1巻の全ての版が日本語で読めるようになった[2]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『国際資本戦と日本』(岩波書店岩波新書]、1969年)
  • 『国際石油カルテルの行動様式』(中東経済研究所、1975年)
  • 『『資本論』中の引用文献にかんする研究』(第三出版、2003年)

編著[編集]

  • 『現代の国際カルテル』(編、日本評論新社、1961年)

訳書[編集]

  • カール・マルクス『フランス語版資本論(上・下)』(上杉聰彦共訳、法政大学出版局[経済学古典選書]、1979年)
  • カール・マルクス『初版資本論』(幻燈社書店、1983年)
  • カール・マルクス『第二版資本論』(幻燈社書店、1985年)

出典[編集]

  1. 日外アソシエーツ編『現代日本人名録 上』日外アソシエーツ、1987年
  2. a b 斎藤幸平、佐々木隆治「日本における『資本論』翻訳史」『マルクス研究会年誌2017[第1号]PDF』マルクス研究会、2017年
  3. a b 「江夏美千穂教授の略歴と著作」『東京経大学会誌』第152号、1987年9月
  4. 江夏美千穂「満鉄調査関係者に聞く-9-「満洲」における企業形態「合夥」--『満州土着資本実態調査報告書』〔含 質疑応答,江夏美千穂氏略歴・満鉄時代の著作〕」『アジア経済』27巻3号、1986年3月

関連文献[編集]

  • 杉原四郎、降旗節雄大藪龍介編『エンゲルスと現代』(御茶の水書房、1995年)
  • 井村哲郎編『満鉄調査部――関係者の証言』(アジア経済研究所[研究双書]、1996年)