水野秋
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水野 秋(みずの あき、1931年1月[1] - )は、労働ジャーナリスト[2]。元『新労働通信』代表[3]。
経歴・人物[編集]
岡山県笠岡市生まれ。1947年私立金光中学校を中退して農民運動に参加。1949年上京、1953年労働記者となり、1967年1月『新労働通信』を創刊[1]。1977年~1981年、全17巻にわたる大作『岡山県社会運動史』を労働教育センターから刊行。当初編者の岡山県労働組合総評議会は組合史を刊行する予定であったが、執筆者の水野の強い希望でこのようなものになった[4]。この本で1982年に第1回日本労働ペンクラブ賞を受賞した[5]。
総評議長を務めた太田薫のブレーンの1人で[6]、2002年に太田の評伝『太田薫とその時代(上・下)』を同盟出版サービスから刊行した。太田の伝記と言うのみならず、総評・化学労働運動史としても有益な本であり[2]、日本社会党研究、戦後労働運動史研究の重要文献の1つとなっている。2005年~2011年にあかね図書販売(現・KK書房)から刊行された『斎藤一郎著作集』に「元『新労働通信』代表」の肩書で推薦の言葉を寄せているが[3]、2013年に社団法人日本化学工業協会が実施した「戦後の化学工業労働組合史講座」に「新労働通信社代表」として講師に迎え入れられている[7]。
著書[編集]
- 『岡山県社会運動史(全17巻)』(岡山県労働組合総評議会編、労働教育センター、1977年-1981年)
- 『岡山県教組の歩み(前史篇・上・下)』(岡山県教職員組合編、福田忠義、1986年)
- 『太田薫とその時代――「総評」労働運動の栄光と敗退(上・下)』(労働問題研究会議編、同盟出版サービス、2002年)
分担執筆等[編集]
- 朝日新聞社編『「現代日本」朝日人物事典』(朝日新聞社、1990年)
- 清水慎三『戦後革新の半日陰――日本型社会民主主義の創造をめざして 回顧と対話』(日本経済評論社、1995年)
- 斎藤一郎『斎藤一郎著作集 第15巻 総評――この闘わざる大組織』(あかね図書販売、2011年)
脚注[編集]
- ↑ a b 太田薫とその時代 上 / 水野 秋【著】 紀伊國屋書店ウェブストア
- ↑ a b 五十嵐仁「書評と紹介 水野秋著『太田薫とその時代--「総評」労働運動の栄光と敗退』」『大原社会問題研究所雑誌』532号、2003年3月
- ↑ a b 斎藤一郎著作集 KK書房(旧あかね図書販売)
- ↑ 橋本哲哉「地方社会運動・労働運動史研究序論-中-〔含 基本文献目録(戦前分)・下〕」『金沢大学経済学部論集』5巻2号、1985年3月
- ↑ 沿革 日本労働ペンクラブ
- ↑ 樋口篤三「類例のないプロレタリア革命家―高野実(その一)―「赤化防止=保守大合同」を促した高野総評―」フロント(社会主義同盟)機関誌『先駆』800号
- ↑ “平成15年度 事業報告書(PDF)”. 社団法人日本化学工業協会 (2016年). 2019年12月6日確認。