東武60000系電車

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大宮駅に停車中の61614編成(2019年8月)

東武60000系電車(とうぶろくまんけいでんしゃ En : Tobu Railway Serious 60000)とは、東武鉄道野田線(アーバンパークライン)用に2012年から2015年にかけて製造した通勤型電車である。

概要[編集]

本系列導入まで歴代の野田線内を走行する車両は基本的には伊勢崎線東上線から転用されたものがほとんどであった。また駅設備でもバリアフリー対策やトイレの水洗化が遅れていたりと、伊勢崎・東上・日光といった他の主要な東武線と比べると一歩立ち遅れている感が否めなかった。当時の野田線では全列車が8000系にて運行されていた。同車は1964年から1983年の長きにわたって製造されており、1985年から2005年ごろにかけて修繕工事が行われたものの、初期車は製造から50年近くが経過しようとしており、早急な置き換えが必要となった。

当形式に先行して2013年(平成25年)4月20日より10030系が野田線内で運用開始し、同年6月15日から60000系も運用を開始した。これにより野田線内の8000系の中でもとりわけ古い車両は置き換えられたが、2015年以降に当形式の増備はなされていないため、現在でも野田線は3形式体制となっている。

構造[編集]

60000系は2005年から東上線・伊勢崎線(スカイツリーライン)にて運用されている50000系列をもとに時代に合わせて改良を行っている。とりわけ省エネとバリアフリー対策には力を入れており、従前の8000系の40%もの電力で走行することができる。

車体は50000系に引き続き20m車体1両あたり4扉の車体を採用し、日立製作所A-Trainによるアルミ車体となっている。前面及び側面上部には鮮やかなブルーの配色とドア横には野田線内のさわやかなグリーンを催したデザインとなっている。

内装[編集]

20m4扉の車両でオールロングシートとなっている。車内の照明は東武鉄道としては初めてのLED照明を採用し、省エネに大きく貢献した。各扉の上には17インチの車内情報装置が設置されており、次駅の案内や行先等を案内することができる。また、東武鉄道の車両として初めてauが提供する公衆無線LAN(wi-fi)が設置されている。

車両番号[編集]

クハ66600
1号車(大宮船橋方先頭車)
モハ65600
2号車
サハ64600
3号車
モハ63600
4号車
モハ62600
5号車
クハ61600
6号車(方先頭車)

編成表[編集]

 
← 大宮・船橋
柏 →
組成 クハ66600
(Tc2)
モハ65600
(M3)
サハ64600
(T1)
モハ63600
(M2)
モハ65600
(M1)
クハ61600
(Tc2)
落成年度
自重 27.8t 31.9t 28.0t 33.1t 33.1t 27.7t
車両番号 66601
66602
66603
66604
66605
66606
66607
66608
66609
66610
66611
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66613
66614
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66616
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65601
65602
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61618
2012年
2012年
2013年
2013年
2013年
2013年
2013年
2013年
2014年
2014年
2014年
2014年
2014年
2014年
2014年
2014年
2015年
2015年

運用[編集]

東武野田線(アーバンパークライン)の大宮 - 船橋間の全線にて急行・区間急行・普通(各駅停車)の運用についている。8000系・10030系との共通運用になっている。

定期運用は野田線内のみだが、当形式を含む野田線所属の車両が在籍する南栗橋車両管区七光台支所には大規模な検査設備を持たないため、全般検査などの大規模検査の際には日光線南栗橋駅そばにある南栗橋車両管区まで回送されて検査を行う。

臨時列車としては、2019年のゴールデンウィークに春の花めぐり号として柏からスカイツリーライン伊勢崎線佐野線を経由して佐野駅まで営業したことがある。

今後[編集]

2024年より、野田線には5両編成の新車が入ることになっており、これと同時に本系列のうち現有車も5両編成に減車となる。今後投入される新車が本系列になるのかはたまた別形式になるのか、本系列は1M車を組み込んだ3M3Tで、かつ新車にはSynRMの採用が決定しており、モハを抜いて組み込むと2つのモーターが編成内に混在することになるので、5連化後のMT比が3M2Tになるのか、はたまた一部または全部を電装解除した2M3Tや2.5M2.5Tになるのかなどが注目される。

脚注[編集]

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関連項目[編集]