東京臨海高速鉄道70-000形電車
70-000形電車とは、東京臨海高速鉄道の通勤型車両である。
概説[編集]
東京臨海高速鉄道がりんかい線用の車両として製造した。基本設計は209系に準じており、大規模検査等を乗り入れ先のJR東日本に委託することで保守費用の削減を図っている。
制御装置は三菱重工製のGTO-VVVFを採用し、独特な走行音でファンも多かったが、現在は機器更新で別のものに換装されている。他にも、2017年からは案内機器のLCD化や自動放送の更新も行われており、古さを感じさせないのが特徴である。
2019年11月より埼京線と相鉄線の相互直通運転が始まったが、当形式は保安装置の観点から相鉄線への乗り入れは不可となっている。
沿革[編集]
東京臨海高速鉄道りんかい線開通に伴い、Z1.2.3.4の4両×4本=16両を製造。
りんかい線増発のため、Z5編成4両を製造。
天王洲アイル駅延伸により、Z6編成4両を増備。
大崎駅延伸及び埼京線乗り入れ開始に合わせ、Z7.8.9.10の10両×4本=40両と既存編成への増結用中間車14両を新製。
中間車6両を製造。なお、この際の組み替えで余剰となった一部車両がJR東日本に譲渡され、209系3100番台となる。
車両番号[編集]
車両番号は、「70-AAB」という形式で、AAが編成番号(2桁)、Bが号車番号を表す。
編成番号は、01,02,03,06,07,08,09,10の8個が使用されている。04,05は使用されていない。第4編成と第5編成は、6両編成から10両編成に改造した際に第2,3編成となり、車両番号も70-02X, 70-03Xとなった。
第2編成と第3編成は、以前にも6両編成で存在していた。第2編成(02)は、70-020,021,022,027,028,029の6両が存在した。しかし、70-020,027,028,029の4両がJR東日本に移管され、70-021,022の2両は第1編成に70-014,015として組み込まれた。第3編成(03)は、70-030,031,032,037,038,039の6両が存在した。しかし、70-030,39の2両がJR東日本に移管され、70-031,032の2両は第2編成に70-024,025として組み込まれ、70-037,038の2両はそのまま新第3編成に引き継がれた。第5編成の70-057,058は031,032に改番されている。
号車番号は、東端の先頭車が0、西端の先頭車が9で、1,2,3,・・・と順に付番されている。
今後[編集]
もとは209系をベースに製造された70-000形。製造から20年を突破し、老朽化が進んでいるため、2025年度下半期より71-000形への代替が開始され、2027年度までにすべての運用を終える見込みである。
なお、機器更新を施行していることから、一部の鉄道ファンにはサステナ車両の有力候補とされていたが、結局選考から外されたようである。おそらく、先述のように置き換えペースが著しく遅いため十分な車両を確保できないと判断されたのが原因だろう。
2023年10月に伊豆急公式とりんかい線公式が譲渡を匂わせるようなツイートをしており[1][2]、伊豆急行への転属も多いに期待されていたが、2024年11月にJR東日本関係者が房総209系を伊豆急に追加譲渡する計画があると発言したらしく、可能性は薄まっている。
他方、巷ではJR九州に転属して103系を置き換えるという考察もあるが、4両は過剰という疑惑があることや、同様にトイレ設置が必要なことがやや難点である。
大穴は東上線の車両不足が激しい東武だが、東武が西武の如く中古車を買うかどうかがかなりの疑問点となる。
近い世代の車両[編集]
- JR東日本209系電車 - JR東日本車
- 相鉄9000系電車 - 相鉄車
その他[編集]
この車両から6両が209系に改造され、主に八高線で使用されたが、2022年に運用終了し、すでに解体も完了している。
脚注[編集]
注釈[編集]