将棋
将棋(しょうぎ、Shogi、Japanese chess)は、完全情報二人ゼロ和ゲームであリ、頭脳スポーツのひとつ。非常に数学的である。ボードゲームのひとつで「駒を動かして最終的に敵玉を取る事を目的とする」と誤解されがちである。ここでは特に記載が無い限り日本将棋(の内の本将棋)に就いて説明する。
概要[編集]
チャトランガから派生した。
ゲーム理論では二人零和有限確定完全情報ゲームである。
盤の升目は9×9=81升[1]。
駒は特殊な五角形[2]で表と裏があり敵陣3段以降で裏返す(成る)事ができる。
説明[編集]
用意[編集]
駒箱から駒を取り出し、盤上に山積みにする。そして、そこから駒を取って並べる。並べる順番は、大橋流と伊藤流が有名だが、その他の方法でもよい。
9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
香 | 桂 | 銀 | 金 | 玉 | 金 | 銀 | 桂 | 香 | 一 |
飛 | 角 | 二 | |||||||
歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 三 |
四 | |||||||||
五 | |||||||||
六 | |||||||||
歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 歩 | 七 |
角 | 飛 | 八 | |||||||
香 | 桂 | 銀 | 金 | 王 | 金 | 銀 | 桂 | 香 | 九 |
盤[編集]
自分から見て、手前の三段を自陣、奥の三段を敵陣という。
地点[編集]
盤の地点の表記は、先手からみた最も右上(後手からみた最も左下)を1として、そこからみて左(後手は右)にいくと筋の数字が、下(後手は上)にいくと段の数字が高くなる。
駒[編集]
生駒[編集]
- 歩兵 - 前に一歩。成るとと金。
× ○ × × 歩 × × × ×
○ ○ ○ ○ と ○ × ○ ×
- 香車 - 前に走る。成ると成香。
× │ × × 香 × × × ×
○ ○ ○ ○ 杏 ○ × ○ ×
- 桂馬 - 二方桂。成ると成桂。
○ × ○ × × × × 桂 ×
○ ○ ○ ○ 圭 ○ × ○ ×
- 銀将 - 前と斜めに一歩。成ると銀将。
○ ○ ○ × 銀 × ○ × ○
○ ○ ○ ○ 全 ○ × ○ ×
- 金将 - 縦、横、斜め前に一歩。成らない。
○ ○ ○ ○ 金 ○ × ○ ×
- 角行 - 斜めに走る。成ると龍馬。
\ × / × 角 × / × \
\ ○ / ○ 馬 ○ / ○ \
- 飛車 - 縦横に走る。成ると龍王。
× │ × ─ 飛 ─ × │ ×
○ │ ○ ─ 龍 ─ ○ │ ○
○ ○ ○ ○ 王 ○ ○ ○ ○
○ ○ ○ ○ 玉 ○ ○ ○ ○
成駒[編集]
持ち駒[編集]
尚、取った駒は持ち駒となり駒台へ移動する。持ち駒は合法手の場合は好きな場所に打つ事ができる。 成駒を取った際は、その駒は生駒に戻る。
概念[編集]
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- 勝つ
- 取る
- 打つ
- 成る
禁じ手(反則)[編集]
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- 二歩 - 歩が縦に二枚ある状態。
- 打ち歩詰め - 歩を打ち、詰める。
- 行き所の無い駒 - 一段目に歩兵、香車、一段目か二段目に桂馬を打つか成らずに動かす。
- 自殺手 - 王手の放置や敵の利きに玉将を動かしたり、玉将と走り駒の間にある駒を動かした結果玉将が取られる状態になる手を指す等。
- 連続王手の千日手 - 王手をかけ続けて千日手にする。
- 二手指し - 連続で二手指す。
- 隠し駒 - 駒、特に持ち駒を隠し持つ。
- 両手使用 - 駒を指す手と対局時計を押す手が異なる。
- その他 - 成れない状態で成ったり、移動できない位置に駒を移動する等、規則に無い手。
引き分け[編集]
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日本将棋連盟の公式戦においては、先手と後手を入れ替え指し直しとなる。
- 千日手 - 同一局面が4回現れた状態。王手がかけ続けられた場合は連続王手の千日手となり王手をかけた側の反則負けとなる。
- 持将棋 - 両玉が敵陣に入り、両玉とも詰む見込みがなくなった状態。互いの合意があれば成立する。駒の点数(飛車と角及びそれらの成駒は5点、その他は1点)の差が大きい場合は勝敗がつくこともある。
棋譜[編集]
将棋駒マークが表示できない機械もあるため、便宜上三角形で代用する。
棋譜は、駒の動きの記録の事。 手、筋、段、駒の順で、直前に動いた敵を取った場合は筋や段は書かず、或いは書いた後で、代わりに同(おなじく)と表記する。それでも表せない場合は最後に補助の表記を加える。補助表記は移動、位置、成りの順に優先する(例えば移動で表しきれる場合は移動を使う。複合して表記する際の表記する順番は位置、移動、成りの順)。補助表記は必要な表記の身を用いる。△に関しては、逆将棋駒(例えば、▽ (ごて)、▽ (うわて))で表記する場合もある。
例えば以下のような感じになる。
- ▲7六歩
- △5四歩
- ▲3三角不成
- △4二銀
- ▲同角不成
- △5二玉
- ▲5三銀
- 以上、7手で先手の勝ち
△持ち駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 香 桂 銀 金 金 桂 香 一 飛 玉 角 角 二 歩 歩 歩 歩 銀 歩 歩 歩 三 歩 四 五 歩 六 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 七 飛 八 香 桂 銀 金 王 金 銀 桂 香 九 ▲持ち駒:歩
持ち時間[編集]
持ち時間は、制限時間の事。持ち時間のある対局の場合、自分の手番の際、駒を動かした直後に対局時計[3]に付属する釦を押す。釦を押すと、自分の持ち時間の計測を停止し、相手の持ち時間の計測を開始する。
自分の持ち時間が切れると負けとなる。
遅刻時に遅刻時間の三倍の時間分の持ち時間を減らすという規則を採用している場所もある。
持ち時間に関する規則[編集]
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- 指し切り - 制限時間切れで切れ負け。
- 秒読み - 一手毎の制限時間がある。一定の持ち時間の終了後に始められる場合が多い。
- フィッシャー - 制限時間切れで切れ負け。一手指す毎に僅か持ち時間が増える。
投了[編集]
対戦相手の王を取ることは、失礼なこととされている。したがって、切れ負け(時間切れ負け)以外では、投了宣言によって勝負は終了する。
投了宣言は、かつては「ありません」(「打つ手がありません」の意。指し手がないこと)であった。それが現在では「負けました」が投了宣言として一般的である。これには二つの理由がある。
升田幸三が投了して控室に行ったら、「どうやって詰み?」と訊かれて考えたら、指し手があったのである。「あぁっ! 錯覚いけない、よく見るよろしい」と叫んだことがひとつ。
もう一つは、コンピュータ将棋の発達と、テレビ化である。コンピュータは寄せを間違えない。しかも一分将棋とかになるとパソコンも強いのである。そうすると問答無用の「切れ負け」になる。視聴者は「決まった時間で終わる映像」を求めているので、「ここで長考」とかいった部分はすべてカットされてしまうのである!
そうなると、「『負けました』とギブアップ宣言をするのがまだしも」という話になるのだが、勝負が終わった後にコンピューターに「あんた勝ててたのに」とか判断されたらプロ棋士は立つ瀬がない。
そういう事情があるので、プロ棋士が公式にコンピュータと対戦することは、現在でも原則的に禁止されている。