はしかとは、麻疹ウイルスを原因とする感染症のことである。
主な症状は発熱や発疹で、肺炎や脳炎などの合併症を引き起こして死亡するケースもある。空気感染するなど感染力が非常に強く、マスクで防ぐことは難しく、ワクチンによる予防接種が有効手段となる。確実に免疫をつけるためには2回の接種が望ましいとされ、現在は2回の定期接種が実施されている。日本では平成22年(2010年)を最後に土着のウイルス株は検出されていないが、海外で感染する例はなおも続いているので、政府は海外への渡航に際してワクチンの接種を奨励している。また、20歳代後半から30歳代の人は過去に1度しかワクチンを受けていない例が多く、免疫が不十分な可能性が高いとされている。