徳満寺 (利根町)

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徳満寺(とくまんじ)とは、茨城県北相馬郡利根町布川3004に存在する寺院である。宗派真言宗豊山派。山号は海珠山多聞院。

概要[編集]

利根町の南西部、利根川を渡る栄橋北側の高台に存在する寺院である。開基の年代は不詳だが、元亀年間に[祐誠]]上人が中興したと言われている。

この寺院には地蔵菩薩があり、これは江戸時代中期の元禄年間に京都六波羅蜜寺から移安されたといわれる。高さは2メートルを超える大地蔵であり、俗に子育て地蔵と呼ばれて近隣からの信仰も厚い。

寺宝には金銅板両界曼荼羅二面があり、これは国の重要文化財に指定されている。鎌倉時代初期の建久5年(1194年)に銘があり、願主僧が慶弁藤原延次の作品と言われる。金銅板に曼荼羅を押し出したこの形は、日本全国でも極めて珍しいものである。

また、江戸時代後期の文化年間に俳人小林一茶が布川にいる親友の古田月船の自宅を度々訪れているが、その際に寺にも足を運んで「なでしこや、地蔵菩薩の、跡先に」という句も残している。

さらに少年期を利根町で過ごした柳田國男もこの寺院との関係が深く、間引絵馬は柳田民俗学の原点とも伝えられている。

アクセス[編集]